講談社現代新書
国語審議会―迷走の60年

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 289p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062879163
  • NDC分類 810.9
  • Cコード C0281

出版社内容情報

「正しく、美しい」国語をめぐるドタバタ劇は敗戦からはじまった。漢字制限、仮名遣い、敬語……。みんなが従うべき規範をいったいどこに求めたらいいのか。面白くてやがて哀しい、もうひとつの戦後史。

【目次】
序章 いま、なぜ国語審議会なのか
第1章 未完の事業としての国語政策
第2章 官制から政令にもとづく組織へ
第3章 顕在化する齟齬
第4章 論争の時代をすぎて
第5章 国語における「歴史」と「社会」
第6章 ナショナル・アイデンティティのゆらぎ
第7章 民主主義下の敬語
第8章 国語は乱れているのか
終章 文字論をめぐって

内容説明

正しく、美しい国語はどこに?漢字制限、仮名遣い、敬語…。面白くも哀しいドタバタ劇の数々。

目次

序章 いま、なぜ国語審議会なのか
第1章 未完の事業としての国語政策
第2章 官制から政令にもとづく組織へ
第3章 顕在化する齟齬
第4章 論争の時代をすぎて
第5章 国語における「歴史」と「社会」
第6章 ナショナル・アイデンティティのゆらぎ
第7章 民主主義下の敬語
第8章 国語は乱れているのか
終章 文字論をめぐって

著者等紹介

安田敏朗[ヤスダトシアキ]
1968神奈川県生まれ。91年東京大学文学部国語学科卒業。96年東京大学大学院総合文化研究科博士課程学位取得修了。博士(学術)。京都大学人文科学研究所助手を経て、一橋大学大学院言語社会研究科教員。専門は近代日本言語史。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

モリータ

8
◆第六章「ナショナル・アイデンティティのゆらぎ」第八章「国語は乱れているのか」が臭うものを容赦なく晒す安田節の醍醐味かと。2019/05/31

ああああ

4
近年でも、敬語の体系を保つことに、さまざまな意味づけをしながら力が注がれている。それは敬語の「乱れ」を強調することで危機感をあおり、敬語を正すことで、分裂気味な社会を「伝統」に接続させ、その分裂をみえなくさせるためとしか思えない。 個人主義や市民社会の破綻を強調し、「公共」や「伝統」を再評価する動きが活発な近年の状況と連動していることはまちがいない。 2562023/11/30

siomin

3
国語審議会が何をしてきたのかを説いた新書ですが、サブタイトルにあるように、ただ単に迷走しきったとしか言いようがありません。国語の表記がいかにあるのかを突き詰めていけばいいけど、いかんせん体系化しようとしても例外が多すぎるし、ナショナリズムが入り込んだために国語がしっかりすれば国は保たれるという意見も出る始末。読んだ関東として、いったい国語審議会は何のためにあるのかがわからなくなりました。著者の書き方はけっこう辛辣なので、好き嫌いはあるかもしれません。2017/12/12

satochan

3
あとがきにあるように、言語政策機関の言語認識に違和感を持ってもらうことが本書の最終的な目標であるが、その対処法は具体的には論じていない。著者は、国語が愛国心などの精神に利用されるのがとても嫌なのだろう。また、国語が差別意識をもたらすことを平然ととらえられている現状が嫌なのだろう。毒舌というか、審議会に対するイライラなどを本書にぶつけたような本であるけれども、考え方は理解するし同意する。ただ、言葉を引用するのは勝手だが、著者の意見に1行合わないものがあれば引用して批判しているような気もする。もったいない2011/12/02

本命@ふまにたす

2
国語審議会の歴史を、現在派と歴史派の立場からたどる。著者の立場がはっきり出ているので、その点は評価がわかれそうだが、かなづかい、漢字、敬語などに関する議論の経緯を知ることができる点は有益。2022/05/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/67429
  • ご注意事項