出版社内容情報
中学生向けの青い鳥文庫がはじまります。 なにごとにも自信のない松葉と、美しく自信家の紗英。出会うはずのなかった2人がピアノを通して知り合う。松葉は紗英にあこがれの気持ちを抱くが……
内容説明
「金色の音の雨が降れば、心の深いところが安らぐ―。」小学生のころから、松葉は、隣の家から流れてくるピアノの音色と暮らしてきた。中学3年になった松葉は、そのピアノの新しい持ち主、紗英と出会う。なにごとにも自信がない松葉は、同じ年なのに、ピアニストを目指し、美しく、自信たっぷりにふるまう紗英に夢中になる。学校や家族とまったく接点のないつながりをえた、少女二人の物語。中学生向け。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
35
ピアノをめぐる暖かい友情がテーマかな、と思っていたら、後半に深刻化。客観的には恋の勘違いなのに、紗英本人にはそれが気付けないのは悲劇。松葉が必死になんとかしてあげたかったのもわかる。最後、結局返事は……。しかしそれが「友情」への決着として、やはり最良の選択だったと思うし、松葉本人にとっても、友だちに過度に依存しない、心の成長と言えるのではないだろうか。2017/05/23
氷風
8
あっ。ピアニッシモじゃないんですね。あとがきで気付きました。もっともっと小さく繊細な音。でも無いわけじゃない。個人的にはなんとなくつまらない女の子が自暴自棄になってしまった、まぁあながちな話っちゃあそうかもなぁっていうレベル。ただ主人公の気持ちはすっごい共感できる。まぁ結論どこも完璧な家庭なんてないのさってね。しかしたいやき屋の何が悪い。はっきりとした目標をもっているのは素晴らしいし、まぁ世間はともかくどうどうと貫いてほしい。・・・そういえばたいやき屋いったことないかも。2011/10/11
アイボリー
3
二人の出会いが二人を変える。話に入り込みます2012/03/10
rill
2
さらっと読めたし、面白かったです。なかなかダークなところもあったし、主人公に共感できるところもたくさんありました。ほかの本も読んでみたいです!!2015/12/25
としか
1
多感な年頃の少女たちのみずみずしい感性を丁寧に描いている作品だと思った。綺麗事ばかりじゃなくて、誰しもが抱えているであろう不安定な闇が分かりやすく表現されていた。でも、物語を膨らませるだけ膨らましておいて、このラストに行き着くのはちょっと物足りないなって感じてしまう。2016/09/28
-
- 和書
- 文士と小説のふるさと