出版社内容情報
視覚を失った人類、その未来はいかに!? ある惑星に移住した人類は視覚を失った…。そこでは目玉のある者は、悪魔が憑くとして狩られていた。しかしその一方で視覚回復プロジェクトも進行していて…。
内容説明
故郷を失った少年マユリは、視力とは違った感覚「無我の目」を得る計画に参加させられていた。しかし親友のルーダが能力を開花する一方でマユリは落ちこぼれ、施設から逃亡。辿り着いた村で監禁されてしまったマユリは政府の女剣術使いアージュに救い出され、ルーダとも思わぬ再会を果たすのだった。数奇な運命に翻弄されながらもたくましく生き抜く少年を描くSFサスペンス。
著者等紹介
八杉将司[ヤスギマサヨシ]
1972年兵庫県姫路市生まれ。九州国際大学法経学部法律学科卒業。2003年、「夢見る猫は、宇宙に眠る」で第5回日本SF新人賞を受賞し、デビューとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白い駄洒落王
8
全人類失明の設定を生かせていない。読んでいて、登場人物が失明しているように読みとれない。物語もいまいち。次に期待。2013/06/26
紺。。。
5
全人類が視覚を失った世界で生きる少年の物語。とにかく、全人類失明という設定がすごい。読みながら光景を思い浮かべても、登場人物たちの知覚では常に暗闇。これはマンガもアニメにもできない、小説だからこそ出来る話で、試みは面白いと思う。後半の展開がちょっと弱いのが残念。2014/08/30
奇天
5
全人類失明という設定はユニークだし、小説という武器を最大限に利用している点は見事。それだけにキャラクターの弱さ、世界観の浅さ、ストーリーのつまらなさがもったいない。ストーリーを変に大きくしないで、世界を緻密に描いた方が良かったのでは。あるいはエンターテイメントに徹するか。中途半端に感じられて本当に惜しい作品だ。2011/05/30
春風
5
「1000年夜が来ない星があってさ」とか「日本が沈没するんだよ!」とかSFにはアイディアだけで勝ったも同然という作品があるが、これもそのひとつ。ただ、後半の展開が尻すぼみ気味で弱いのが残念。2011/01/18
ひさか
2
遠い未来の視力を失った人類の物語。視力の無い世界の記述が秀逸。ファンタジー的な語り口で進んで行くが、ラスト近くに世界の成り立ちの説明があり、SFなんだと実感できた。面白かった。2014/02/15