内容説明
平凡で妄想しがちな高校三年生・谷口雄二。彼は右手から「エネルギー弾」を撃とうとしている所を同じクラスの山口夏鈴に見られてしまう。それ以来、彼女の周囲の妙な事件に巻き込まれ、雄二の平凡な高校生活は“波乱万丈&冒険活劇”な非日常へと激変していく…!?電波とリビドーとその他もろもろを抱えて疾走するちょいキモで、失笑の“ボーイミーツガール”快作。第3回講談社BOX新人賞・流水大賞優秀賞受賞作。
著者等紹介
黒乃翔[クロノショウ]
1984年生まれ。『マッドドリーム・アンド・マジカルワールド』にて、第3回講談社BOX新人賞・流水大賞優秀賞を受賞。福島県在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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wm_09
1
痛々しさが抜群の一冊。現実を描いた文章と地続きで妄想に突入、そして我に帰るの繰り返し。かなり序盤から展開が読めてしまうし、妄想に歯止めがかからず現実に浸食してくるという手法も食傷気味。まあ要するに色々と痛々しい(岩)2009/11/17
エチクレル・マリア
0
一言でいうと『電波女』の「アイキャンフライ」みたいな、あるいは作中にあるように『プルルちゃんのセカンドシーズン』製作決定だね。 2014/10/15
キスイ
0
痛々しい男子高校生が主人公の青春モノ。主人公には共感できる部分が少なからずあるんだけど、共感できても嬉しくも楽しくもないという微妙さ。流水大賞の優秀賞を獲ったそうですが、個人的には受賞レベルに達しているか少々疑問でした。2013/01/07
ふじさん
0
第三回流水大賞優秀賞受賞作。「手からエネルギー弾を撃つ練習」を目撃されてしまった事に端を発す、妄想系青春恋愛譚。流動的に現実と妄想とが切り替わる文章構成はリーダビリティの面で損をしている気がするものの、多少なりと身に覚えもあり、終盤の展開にも繋がっていて面白い。ただ、主人公の造形には若干不満が。言わば一種の「信頼出来ない語り手」なのだろうが、取り留めのない「妄想」によって終始ヒロインに対する感情がぼかされてしまっていた印象。全編を通して何処まで本気なのか掴み辛く、結末で今一盛り上がり切れなかった点が辛い。2012/05/02
たみ
0
嫌な現実にぶち当たると瞬時に言い訳じみた妄想が噴出する。イタい言うな防衛機能だ!て開き直る前に妄想と現実のギャップを埋める努力をちょっとでもしてきたか?2011/07/18
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