出版社内容情報
神さまの道を守る花守と少女の桜物語 ある時、小学生の瞳子は、桜を守る鬼に出会う。鬼は、人間のいたずらで神様が通る桜道が壊されそうになっていたのを守っていたのだが……。小学上級むけ。
柏葉 幸子[カシワバ サチコ]
著・文・その他
安藤 貴代子[アンドウ キヨコ]
著・文・その他
内容説明
神さまが通る桜道を守る鬼と小学四年生の瞳子のふしぎな桜物語。ちょっとふしぎなおばあちゃんが、一本の電話を受けてむかった先は、人間のいたずらから神さまの道を守ろうとする花守のいる山だった。こわそうな花守に頼まれて、瞳子とおばあちゃんがさがしにでかけたものは―?小学中級から。
著者等紹介
柏葉幸子[カシワバサチコ]
1953年、岩手県生まれ。東北薬科大学卒業。『霧のむこうのふしぎな町』で第15回講談社児童文学新人賞、第9回日本児童文学者協会新人賞を受賞。『ミラクル・ファミリー』で第45回産経児童出版文化賞を受賞。『牡丹さんの不思議な毎日』で第54回産経児童出版文化賞を受賞
安藤貴代子[アンドウキヨコ]
1971年、神奈川県生まれ。女子美術短期大学卒業。装画を描くコンペティションVol.8グランプリ受賞。第11回HBファイルコンペ特別賞『イラストレーション』誌、第141回ザ・チョイスで入選し、注目を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アルピニア
68
【柏葉幸子さん 読書会】両親の留守に瞳子ちゃんの看病に来たおばあちゃんは、お母さん曰く、トラブルメーカー!案の定、夜中に謎のお迎えの車が現れて「くらかけ桜」の花守である鬼を助けるために奔走することに・・。桜の道、地蔵石、鬼桜、昔ばなしが忘れられて神様への畏敬の気持ちも消えてしまった現代。信じられないことが起こったとき、それを夢にしてしまうかそれとも受け入れるか・・。私は受け入れる心のしなやかさを持ち続けていたいと思う。つた子おばあちゃんと瞳子ちゃんは、頼もしい同志になったと思った。続編も楽しみだ♫2018/12/23
ぶんこ
62
風邪で寝込んでいる瞳子ちゃん。お父さんもお母さんも出張になってしまい、看病に母方の祖母が来てくれました。このおばあさん、お母さんとは音信不通になっていたので、瞳子ちゃんとは初対面です。 元大学の先生で、なんと鬼が見えて話も出来るのです。 困っていた鬼に呼び出され、桜の花守の鬼を助ける手伝いを瞳子ちゃんも頑張ったのですが・・二人して風邪を引き寝込んでしまいます。 表紙絵の瞳子ちゃんの目が凛々しい訳が、読むと納得。2015/10/05
がらくたどん
61
先日ご紹介で久しぶりに柏葉さんを読んだので。花は桜。里から山へと神様を迎えに咲き昇る。その桜を守るのは・・。五年生になる春休み、瞳子は風邪でベッドの中。出張に行く両親がお世話係に呼んだのはお母さんが子どもの時に分かれた初対面のおばあちゃん。大学で昔の事を研究しているらしいけど。ようやく熱が下がった晩のこと「不思議なモノ」に呼び出されて向かった先には桜の古木。声がする。樹の上に何かいる!人の世にはどうも不器用な祖母と知りたがり屋の孫の彼方と此方・夢とうつつ不思議のあわいの大冒険。桜のまだ堅い蕾を愛でながら♪2025/03/26
はる
58
少し風変わりなおばあちゃんと、孫の少女の、桜にまつわる不思議な物語。いろいろ訳ありの様子のおばあちゃん。一見クールだけど本当は優しくて少し抜けてる部分も。少女とのぎこちないやり取りが良かったです。面白い設定なのに、物語の第一章という感じで終わってしまっているので、これからどんどん続いて欲しいですね。2015/09/16
よこたん
51
“桜は鬼のものなんです。だから、鬼たちは花守になるんです。” ひときわ大きな桜には、鬼がよく似合うと、私もずっと思っていたなぁ。この地では、昔むかしの物語の時代から、鬼はずっと桜を愛で、守ってきた。ただ咲いているのではなく、ちゃんと役割を持って、咲くべきときに咲いているのだ。そうでなければ、困るのだ。鬼の手助けをすることになった、風変わりなおばあちゃんと、孫の女の子。さらさらと物語は進み、え?これで終わり?と拍子抜けしたけど、続きがあると知ってひと安心。桜の木に悪さをすると、鬼に怒られるよ!2022/04/06