出版社内容情報
日本文学の名作を21世紀の子供たちに! 読みやすい総ルビ、カラーさし絵、本文中の豊富な用語解説で、文学にはじめて出会う子供の理解を助ける、児童むけ日本文学全集の決定版。
小川 未明[オガワ ミメイ]
著・文・その他
坪田 譲治[ツボタ ジョウジ]
著・文・その他
浜田 広介[ハマダ ヒロスケ]
著・文・その他
赤坂 三好[アカサカ ミヨシ]
著・文・その他
二俣 英五郎[フタマタ エイゴロウ]
著・文・その他
内容説明
人間の世界に憧れた人魚がせめて我が子だけでもと陸に子どもを産み落とす。人魚の娘をひろった老夫婦は神様からの授かり物としてその子を大切に育てるが…。昭和の児童文学を代表する小川未明、坪田譲治、浜田広介の童話十六編を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
還暦院erk
8
図書館本。『赤いろうそくと人魚』『泣いた赤おに』は子供の頃読んで以来だ。どちらも印象が強くて、かなり細部まで覚えていた。でも前者の終わり方に改めて驚いた。後者は赤おにの「泣き方」が子供の時より心に迫って、もらい泣きしそうになった。坪田譲治作品は初読。きつねのお話が好き。それにしても、児童文学あなどりがたし、だな。2015/12/19
かっこう
4
小川未明、坪田譲治、浜田広介による1900年代前半の児童向け短編集。時代の特徴なのか、ほぼ全てデスマス調の優しい語り口。また、オチらしいものもなく唐突に終わる話が多い。強いて言うと、浜田広介が一番好みかな。次いで小川未明。2024/02/03
いよの缶詰め
4
小川未明、坪田譲治、浜田幸介の作品が一冊で読める贅沢。やはり小川未明の『赤い蝋燭と人魚』、『野ばら』は何度読んでもいい作品(好きすぎるが故に)。『泣いた赤おに』や『竜のめのなみだ』は絵本のイラストが頭に思い浮かんだ。次は誰の作品を読もうか、凄く悩んでしまう。2021/09/09
訪問者
3
やはり小川未明「赤いろうそくと人魚」は傑作。そして坪田譲二「正太樹をめぐる」にはちょっと吃驚させられた。2022/03/17
たつや
3
赤いろうそくと人魚はタイトルからくる予想を裏切られるほど、ダークな内容で、ちょっとしたホラーだなと感じました。純粋な人魚の願いを裏切るとこんな目に遭うんだよという、教訓めいた作品です。同時収録の「泣いた赤鬼」など、とても素敵な童話集だと思います。編集者のセンスを感じる収録内容です。「野ばら」も男の友情を上手に描いています。2016/01/15
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