講談社+α文庫
西太后秘録〈上〉―近代中国の創始者

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  • サイズ 文庫判/ページ数 384p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062816618
  • NDC分類 288.492
  • Cコード C0123

出版社内容情報

『ワイルド・スワン』『真説 毛沢東』の著者が迫る世界三大悪女、「残虐非道の女帝」の真実!西太后は辣腕の政治家だった!世界三大悪女の一人とされ、「残虐非道の女帝」のイメージがつきまとう西太后(慈禧大后)。だが、実は当時の4億人の民を率い、47年にわたって統治を続け、中国近代化の基礎をつくりあげた、辣腕の政治家だった。
『ワイルド・スワン』『真説 毛沢東』で中国の真実を描き続ける、あのユン・チアンが「誤った西太后」像を根本から覆し、「名君・西太后」の真実に迫る!

官僚の家に生まれ、父の失脚後は長女として一家を支えた慈禧(じき)。16歳で清朝第9代皇帝の咸豊帝の側室となり、やがて幼い息子が帝位を継ぐと、後見として政治家の頭角を現していく。
しかし、息子は若くして病のために崩御してしまう。
妹の子供を養子に迎えた慈禧は、光緒帝となったその息子の後見として返り咲き、宮廷内の政治に手腕を発揮する。
革新派の上級官僚の李鴻章や曾国藩らを重用し、ヨーロッパ技術を取り入れて近代化に邁進する慈禧を、やがて日清戦争での致命的な敗北が襲う!
政変への命がけの画策、宦官との恋……。誰もなしえなかった長期的な統治の秘密を、膨大な記録をもとに明らかにする!

ユン・チアン[ユン チアン]
著・文・その他

川副 智子[カワゾエ トモコ]
翻訳

内容説明

官僚の家に生まれ、父の失脚後は長女として一家を支えた慈禧。16歳で清朝第9代皇帝の咸豊帝の側室となり、やがて幼い息子が帝位を継ぐと、後見として政治家の頭角を現していく。しかし、息子は若くして病のために崩御してしまう。妹の子供を養子に迎えた慈禧は、光緒帝となったその息子の後見として返り咲き、宮廷内の政治に手腕を発揮する。革新派の上級官僚の李鴻章や曾国藩らを重用し、ヨーロッパ技術を取り入れて近代化に邁進する慈禧を、やがて日清戦争での致命的な敗北が襲う!政変への命がけの画策、宦官との恋…。誰もなしえなかった長期的な統治の秘密を、膨大な記録をもとに明らかにする!

目次

第1部 嵐の時代の妃(一八三五~一八六一年)(皇帝の側室(一八三五~一八五六年)
アヘン戦争から円明園炎上まで(一八三九~一八六〇年) ほか)
第2部 垂簾聴政(一八六一~一八七五年)(近代化への長い道のりの第一歩(一八六一~一八六九年)
西欧への初渡航(一八六一~一八七一年) ほか)
第3部 養子を通しての支配(一八七五~一八八九年)(皇帝にされた三歳の子(一八七五年)
加速する近代化(一八七五~一八八九年) ほか)
第4部 光緒帝、跡を継ぐ(一八八九~一八九八年)(遠ざけられた光緒帝(一八七五~一八九四年)
頤和園(一八八六~一八九四年) ほか)

著者等紹介

ユンチアン[ユンチアン]
1952年、中華人民共和国四川省生まれ。文化大革命が吹き荒れた1960年代、14歳で紅衛兵を経験後、農村に下放されて農民として働く。以後は「はだしの医者」、鋳造工、電気工を経て四川大学英文科の学生となり、苦学ののちに講師となる。1978年にイギリスへ留学、ヨーク大学から奨学金を得て勉強を続け、1982年に言語学の博士号を取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あやの

31
2019読み初め。上巻は日清戦争まで。悪女のイメージの西太后だが、清国を近代化させた手腕は確かに評価されるものだ(かなりえげつない方法も用いてるけど)。ただ、光緒帝との関係が悪かったことや、日清戦争の肝心な時に浪費してしまったことが残念。名君ではあるが、清の前時代的な伝統からも抜けきれなかったことが後の悪評に繋がってしまったのか。ユンチアンの作品を読んだのは「ワイルドスワン」以来。かなり詳細に書いてある。歴史的な所はちょっと難しかったが、頤和園での生活の所は興味深く読めた。2019/01/02

田中峰和

5
宦官たちに残虐な刑罰を与えたことで悪名高いはずの西太后が、本書ではとても良い人。教養はないが地頭がよく、皇室の中心に居座り続ける。その浪費壁は凄まじいとウィキペディアなどでは書かれている。庭園の増改築費用のために海軍増強の戦費横領し日清戦争を敗北に追い込んだ張本人のようにされている。だが、息子の同治帝の早逝で跡目につけた甥の光緒帝と馬が合わず、敵対したのが戦争敗因の真相らしい。光緒帝は学問好きで優等生気質だが、母の西太后とは折り合いが悪く、二人の不仲は著しい。西太后の肩を持ちすぎるのが気にかかる。2023/03/07

てっちゃん

5
イメージとは違い、西太后は中国近代化の推進者だったんだね。知らなかったことが多く、なかなか読ませるノンフィクションだ。2018/08/12

ままごん

2
私が学校で習った西太后のイメージは全く違い、むしろ「蒼穹の昴」のイメージに近いですね。著者がユン・チアンということもあって、読みやすくてとても信頼できる1冊だと思いました。最初、文庫で読んでいましたが、最初にある写真がわかりにくかったので、図書館に駆け込んで通常サイズで写真部分をガン見してきました。下巻も楽しみです。ところで、著者の代表作「ワイルドスワン」「真説毛沢東」とも中国国内では出版禁止なんだそうで、かなり残念なことだと思いました。2019/09/02

ぱぴ

0
慈禧、恭親王、醇親王の印象が違った。 同じ事に焦点を当ててても、いろいろな本を読み、総合的に判断することが大事だなと思わせてくれた一冊。2022/11/10

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