内容説明
19世紀、帝政フランス宮廷に生きた3人の女。パリ社交界のスター、ジョゼフィーヌ、ポーランドの名花マリー・ヴァレフスカ、そしてオーストリア皇帝の娘であるマリー・ルイーズ。愛と名誉と幸福を求めて波乱の時代を生き抜いた三者三様の華やかな軌跡。しかし、その陰にナポレオンの正統な後継者である少年の悲劇の人生が隠されていた。
目次
第1章 歴史に残る女っぷり“比類なきジョゼフィーヌ”(あんたは王妃以上の人になるだろうよ;ボーアルネ子爵との最初の結婚;野イバラのごとき野性美を理解できなかった夫 ほか)
第2章 ポーランドの清き花マリー・ヴァレフスカ(救世主ナポレオン;大きな瞳、きゃしゃな身体…ナポレオン好みのポーランド女性;貧しい貴族の娘マリー ほか)
第3章 誇り高き大公女マリー・ルイーズ(格式のある高貴な皇妃選び;すべてはフランス皇帝のご意向である!;国益のために嫁ぐのは公女の義務 ほか)
著者等紹介
川島ルミ子[カワシマルミコ]
東京都に生まれる。ソルボンヌ大学、エコール・ド・ルーブルで一般美術史、ギリシャ彫刻史を学ぶ。西洋美術史、歴史、文化を中心とした執筆、日仏のテレビ、雑誌での制作・取材、フランス人アーティストの展覧会のキュレーターなどを中心に活動している。ナポレオン記念協会会員。フランス芸術記者協会会員。ファム・フォロム(フランスで活躍する女性の会)会員。パリ在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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maimai
5
英雄色を好むとは言いますが、言い寄ってくる数多くの女性の中からナポレオンが選んだ女性はどの女性も気高く美しいです。ナポレオンがあれだけの活躍を挙げ歴史に名を残し、いまもなお語り継がれるのは彼女達の支えがあったからなのですね。2015/05/03
あさこ
1
まさに、歴史の陰に女あり!! 上流階級ならではの豪華絢爛な世界のドロドロ。結婚、浮気、愛人、政略結婚、離婚、騙し合い…そんなんばっか!! しかしそのドロドロがきっかけで歴史が動いたりしてるわけだから、女性の存在の凄さを感じます。めちゃくちゃ面白かったです。2020/03/31
岩木
1
マリー・ルイーズのような一途な女性に振り向いてもらいたいと強く感じた。ジョセフィーヌのような強欲な女性はとても怖いなあとつくづく思う。やはり、美貌も大事ではあるが中身もちゃんとみないと自分の身をも滅ぼすことになりかねないと考える。しかし、その美貌と魅惑的な振る舞いによってナポレオンも魅了されてしまった。惚れたら負けとはよく言ったもので相手に惚れてしまったらもう美化してしまって何も見えなくなってしまうのは恐ろしい。 マリー・ルイーズは一途にもかかわらずナポレオンにぞんざいに扱われているのはあまりにも酷だ。2019/05/19
てつこ
0
ナポレオンの人生に影響を与えた3人の女性たち。一途な女性もいれば他の男に走る人もいて複雑な人間関係。 ナポレオンは出征等でほぼ単身赴任な生活をしてて、女性達を呼び寄せる為の手紙を多々書いてるんだけど、もしこの人がこの時、気紛れでナポレオンに会いに行っていたら、もし会いに行っていなかったら、歴史は変わっていたのだろうかと想像すると面白い。2017/12/15
Masa03
0
不自由なようで自由に生きてるね。 ナポレオンの生涯を彩った三人の女性たちを描いた作品。 一応、三人とも名前と出自は知っていたけれど、詳しくは知らなかったので、なかなか面白く読めた。女性は何かと不自由な時代かと思っていたけれど、上流階級はそうでもなかったんですな。2014/11/27
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