空の帝国アメリカの20世紀

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  • サイズ B6判/ページ数 382p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062807197
  • NDC分類 209
  • Cコード C0322

出版社内容情報

講談社創業100周年記念出版 刊行開始!

ライト兄弟から9.11へ
「現代の帝国」はどこへ向かうか

20世紀初頭、ついに実現した「飛行の夢」。しかし、庶民が育んだ「空の文化」は、やがて「空爆」という悪夢を人類にもたらす。2度の世界大戦とヴェトナム戦争、東西冷戦を経て、「空の覇権」を握った超大国の「戦争の世紀」。

■「興亡の世界史」第1回配本。スタートは「現代アメリカ」から!
歴史が浅いアメリカ合衆国の、しかも「現代史」から歴史全集が始まった例は、今までほとんどないでしょう。しかし本シリーズではあえて、ここから歴史を見直していきます。これからの世界を考える時、まず誰もが気になるのが「この国」の動向でしょう。著者の生井氏は「日本人にとって、よくわかっているようで、実は案外わからないのがアメリカという国なのです」と述べています。

■「現代の帝国」は、「空の覇権」をいかに握ったか?
陸の帝国=ローマ、海の帝国=大英帝国、そして、ついに「空の覇権」を争うに至った人類の、現在最強と目される「帝国」が、アメリカです。しかしもともと、アメリカの「空の文化」はライト兄弟やリンドバーグに代表される「庶民」が担ったものでした。それがいつの間に現在のような「空の軍事大国」と化したのでしょうか。

■ライト兄弟から9.11事件に至る「戦争の世紀」への新たな視座
空から爆弾の雨を降らせ、街ごと焦土と化す――。「空爆」そして「原爆投下」は、20世紀の人類が初めて体験した惨劇です。本書は、この悪夢を生んだ「アメリカの世紀」を、政治史・外交史ではなく、文化史の面から描きます。飛行機械に夢を託した「マシーン・エイジ」、「真珠湾」をめぐる巧みなプロパガンダ、ヴェトナム戦争で殉職した女性カメラマンや、「9.11」の社会的トラウマなど、著者独自の新鮮な視点と素材から、「戦争の世紀」を見つめなおします。



第1章 ある日、キティホークで
第2章 ダロウェイ夫人の飛行機雲
第3章 翼の福音
第4章 ドゥーエ将軍の遺産
第5章 銀翼つらねて
第6章 将軍たちの夜
第7章 アメリカン・ライフと世界の旅
第8章 冷戦の空の下
第9章 幻影の戦場
第10章 憂鬱な真実


生井 英考[イクイ エイコウ]
著・文・その他

内容説明

二〇世紀初頭、ついに実現した「飛行の夢」。しかし、庶民が育んだ「空の文化」は、やがて「空爆」という悪夢を人類にもたらす。二度の世界大戦とヴェトナム戦争、東西冷戦を経て、「空の覇権」を握った超大国の「戦争の世紀」。

目次

第1章 ある日、キティホークで
第2章 ダロウェイ夫人の飛行機雲
第3章 翼の福音
第4章 ドゥーエ将軍の遺産
第5章 銀翼つらねて
第6章 将軍たちの夜
第7章 アメリカン・ライフと世界の旅
第8章 冷戦の空の下
第9章 幻影の戦場
第10章 憂鬱な真実

著者等紹介

生井英考[イクイエイコウ]
1954年生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。共立女子大学国際文化学部教授。専門は視覚文化論、アメリカ研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

デューク

3
20世紀は、航空機の誕生と発展の歴史と言っても過言ではない。ライト兄弟のみが採用した逆張りの思考、客室業務員が誕生したきっかけ、空軍が独立するために求められたあるもの、戦略爆撃を正当化するために使われた理論、などの航空機に関わるもの。米国民が銃を持つ理由、ケネディからレーガンまでの大統領に共通すること、米国で野球が広まった理由、などの米国の20世紀に関わるもの。2つの切り口から「空の帝国」の姿を浮き彫りにする。おすすめ2018/06/20

kid_luckystrike

2
著者が述べている通り、アメリカの歴史を俯瞰する類の本ではない。飛行機の発明・発展を追いながら、アメリカの姿を追っていく、というやり方をとっている。手にとる際には、ちょいと注意が必要かも。2008/03/05

わび

1
話題が散乱して何を中心に据えたいのかよく分からない、実証から程遠いスタイルを興亡の世界史シリーズで採る是非、軍事・航空関連の怪しい記述といった気になる点は多々あったが、その辺りに配慮しながら読むと中々面白い作品であった。とりわけ著者の専門である、広告や報道の写真表象の分析には鋭いものがある。話題が散乱しているのも、それだけ20世紀のアメリカが多面的であったことの現れかもしれない。2018/09/12

Mealla0v0

1
アメリカが「空の帝国」へと至る系譜学。歴史書というよりは社会学や哲学の匂いがするが、なぜアメリカは軍事大国となったのか、というテーマを「空」という切り口で抉ったのは流麗な文体と相俟ってなかなかに痛快。庶民文化としての航空文化は、マハンの「制海権」がミッチェルの「制空権」に結びつくことでアメリカの軍事大国化への道を開いた――「翼の福音」という名の――と見るのは達見だろう。そして、この空爆に潜む「ひとつの世界」論はまさしくアメリカの戦後だったというわけだ。しかし、その結末は9・11という空による報復だった。2017/08/12

ポルターガイスト

1
正直言って歴史の本ではない。社会学とかそこらへんの味が強すぎる。ふつうに歴史を期待してる人からすれば主観的解釈や飛躍がすぎるように感じてつらいだろう。個人的にはまだ許容範囲。2012/11/19

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