近代ヨーロッパの覇権

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  • サイズ B6判/ページ数 390p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062807135
  • NDC分類 209
  • Cコード C0322

内容説明

長くアジアの後塵を拝してきたユーラシア極西部の国々は、いかに世界を圧倒し、現代にその余波を及ぼしたか。「大航海時代」や幾多の戦乱と革命、工業発展を経て、一九世紀の世界に覇を唱えたヨーロッパが、第一次世界大戦で破局を迎えるまでの光と影を描く。

目次

プロローグ コントラストのなかのヨーロッパ
第1章 グローバル化への先導
第2章 近世ヨーロッパの政治と文化
第3章 啓蒙専制君主と思想家たち
第4章 革命の激震と国民の誕生
第5章 離陸に向かう経済と社会の変貌
第6章 驚嘆の一九世紀と産業文明の成立
第7章 国民国家と帝国主義
第8章 第一次世界大戦と崩壊する覇権
エピローグ 歴史文化の継承と欧州連合の未来

著者等紹介

福井憲彦[フクイノリヒコ]
1946年、東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。フランス近現代史専攻。学習院大学学長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

なかりょう

12
興亡の世界史シリーズ、自身16冊目の読了。現代の世界を形作ってきたヨーロッパの成り立ちを俯瞰して見るための良書であると感じた。今まさにヨーロッパ的な普遍性が揺らぎ始めているが、その背景についてもヒントを与えてくれると思う。ナショナリズムとその陥穽に関する論考は現代日本にも当てはまりそうで、深く考えさせられた。2024/11/15

まー

8
「近代ヨーロッパの覇権」人間を商品として売り買いするなど酷い事をしながら産業文明を確立しこれを広めていくなどと理由にして18世紀当時の先進各国は植民地計画を他国と競い合うようにし進めていたんですね2025/01/03

kanaoka 57

8
近代ヨーロッパの覇権は、アジアの人間にとって、植民地支配の脅威への対処、固有文化との決別、彼等の傲慢さ・差別思想との対決として捉えられるが、その事実がどのように展開されてきたのかを、冷静、客観的に、ヨーロッパ内部の視点から理解させてくれる。そこには、様々な要因、確執が絡まっており、今なお現在のヨーロッパの背景をなしている。 その源泉といえる国民国家の枠組みは、現代世界の基本的枠組みを構成しているが、その限界を露呈しつつある。 当たり前のように認識される近代の幻想を、疑わなくてはならない時代に突入している。2019/06/07

ELW

2
 インドの独立が1947年、エジプトによるスエズ運河の国有化宣言とそれに伴う第二次中東戦争が1956年。つまり、 惰性でスエズ運河を保持しなくてはならない錯覚を有していた。著者は、The Great Warでやめることができなかった 模様。同シリーズの既刊を挙げておられるのと、ヤイスマンからの引用が目を惹いた。2019/10/13

tieckP(ティークP)

2
フランスの19世紀を得意とし、現代の世界情勢に一家言ある方が、他の地域や時代について調べる時間は無かったが、さすがに知識人としての能力は発揮してとにかく大事な要素をやや脈絡はないものの語り流してみた本。おそらく時間があればもっとデータを集めて確信と共に語られると思うが、そこを語調でごまかしているので歴史書とは思えない。ただ、例えば資料を用意しないで敏腕歴史家に歴史を講演してもらったなら、曖昧なところはあるなりに全体の流れをこんな風に説明なさるのではないかなと、そういう見方で読めば高水準かなとも思う。2017/02/27

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