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アレクサンドロスの征服と神話

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  • サイズ B6判/ページ数 382p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062807012
  • NDC分類 209
  • Cコード C0322

内容説明

わずか一〇年でどうして地中海からインダス川にいたる大帝国を築き得たか。前三三四年、辺境のギリシアを出発し、先進国・ペルシアを征服した大王の軌跡をたどる。歴史の舞台をリセットした新たなヘレニズム史の誕生。

目次

第1章 大王像の変遷
第2章 マケドニア王国と東地中海世界
第3章 アレクサンドロスの登場
第4章 大王とギリシア人
第5章 オリエント世界の伝統の中で
第6章 遠征軍の人と組織
第7章 大帝国の行方
第8章 アレクサンドロスの人間像
第9章 後継将軍たちの挑戦
終章 アレクサンドロス帝国の遺産

著者等紹介

森谷公俊[モリタニキミトシ]
1956年、徳島県生まれ。東京大学文学部卒業。東京都立大学人文学部助手を経て、帝京大学文学部助教授。専門は、古代ギリシア・マケドニア史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

羊山羊

12
塩野七生「ギリシャ人の物語」を読み、本著を読んで思うが、一度アレクサンドロスについて書こうとすると、人はこうならざるを得ないのか。凄まじいまでの筆致、気づけば本に呑まれかける。アレクサンドロスのそのあまりに偉大な人生がそうさせるのか。ほぼ全てのページが彼に費やされる今作は、その激情も活躍も、全て本著に落とし込んで離さない。欧州がギリシャ中心主義になるわけで。ギリシャ文化と東方文化の混合から始まるヘレニズム文化、君主崇拝への指摘と、読み物、啓蒙書としてもバツグンの1冊。大満足!2020/12/08

ピオリーヌ

10
全21巻の興亡の世界史シリーズ、その二巻目の本作であるが一冊まるまるアレクサンドロスという異彩を放つ一冊。今我々も縛られているヘレニズムの幻影について、ヘレニズムは19世紀プロイセンの歴史家ドロイゼンが初めて提唱した概念であり、もちろん、その背後にはギリシャ文化が最高で東方の文化は劣等なものとみる差別的な価値観がある。ほかアレクサンドロスの苛烈な性格、中央アジアでの蛮行には眉を潜めざるをえないものが数多い。2020/08/15

武夫原

10
いろいろなポイントが簡潔的確に書かれていて良書と思います。資料批判をしながら,史実に迫ろうとする書きぶりが気持ちいいです。ヘレニズムという概念に対するギリシアの優位とペルシアなどの東方の軽視やアレクサンドロスの通説的な民族融和などの虚像に批判をしています。鉄床戦術については,記述がないのが残念です。東方遠征に出発した時点では,彼以外ここまで大領土を支配するとは思いもよらなかったのではないでしょうか?総督になったペルシア人も地の果てまで行こうとする大王がまさか生きて戻るなんて考えられなかったんですね。2016/05/16

futabakouji2

9
アレクサンドロスの追い求めたもの。それは不滅の名誉だった。ペルシャとギリシャの融合、ペルシャに対する措置も己の力に忠実な兵が必要だった。 大王の結婚が遅かったこと、東方遠征におけるマケドニア兵の不満、ペルシャ制覇後の征服。そして何故ここまで有名な人物になったのか?それは後継者達が大王の偉大さを宣伝することで有名になった。いや、面白い人物でした。 2018/09/12

kj54

7
まずは序章で「ヘレニズム」の高校世界史的な解釈を否定する。そして丁寧に、アレクサンドロスの人物像と事績を彫りだしていく。世界史的な位置づけや、神格化される過程、憑かれたような東方遠征の動機など、どれも興味深かった。2015/06/26

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