講談社文庫<br> シェルター 終末の殺人

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講談社文庫
シェルター 終末の殺人

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  • サイズ 文庫判/ページ数 528p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062779890
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報



三津田 信三[ミツダ シンゾウ]
著・文・その他

内容説明

目覚めた場所は硬くて冷たい床の上だった―。“私”は自称ミステリ作家の富豪、火照陽之助の屋敷を取材する。目当ては庭の迷路に隠されたシェルターだったのだが…。そこで発生する極限状況下の連続密室殺人事件。地の底で待つ謎と恐怖と驚愕の結末とは何か?“作家三部作”に連なるホラー&ミステリ長編。

著者等紹介

三津田信三[ミツダシンゾウ]
編集者を経て2001年『ホラー作家の棲む家』(講談社ノベルス、『忌館』と改題、講談社文庫)で作家デビュー。2010年『水魑の如き沈むもの』(原書房、講談社文庫)で第10回本格ミステリ大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

87
本作の最大の謎解きは、犯人探しではない。ミステリの形式を踏まえて物語を進み、ん?とくる数在る描写や様々な伏線から、結末はミステリではなくホラーであると、推理し読み解く事だろう。作家三津田信三は核シェルターの取材に行き、突然の攻撃から核シェルターに逃げ込む。密閉されたシェルターの中には、三津田信三たち6人が居たが、やがて連続殺人が始まる。「そして誰も~」の様に、1人又1人と殺害されていき三津田信三も、という展開は流石に謎解きへの期待値マックスとなる。ホラー映画などの蘊蓄は大量で、参考にもなりかなり楽しんだ。2022/05/15

キャプテン

72
★★★☆☆_「世|界/リストラ➖フェア」第三弾。社員と社員の家族のことを一切考えない私、社長・キャプ島耕作だ。利益第一!|/➖核戦争…?らしきことが起き、核シェルターに逃げ込んだ先で巻き起こる殺人劇。人類の終末でわざわざ起こされる殺人にはどういう理屈があるのか。ミステリー作家の主人公が、日記というか小説というか、とにかく記録を残していく形。業を突きつけられた時、人は本当の寂の意味を知るのかもしれない。これまで私はたくさんの社員をリストラしてきたが、一番にリストラすべきは私だったのかもしれない。…なんてな!2017/03/02

koma-inu

53
核戦争?からシェルターに逃れた男女6人。そこで発生する密室殺人。もう、完全にクリスティの某作品を意識したクローズドもの。が、普通のミステリと思って読むと、すっコロげるかも・・というラストの大ネタ。手記形式で話が進んで、あちこちに伏線があったという緻密さは、三津田さんらしい。受け入れらるかどうかは、三津田さん愛が必要でしょう、私は好きかも。ホラー漫談がこれでもか!と過剰に差し込まれるのも、作者らしいです。2023/05/07

瑞佳

39
“シェルターに逃げ込んだ初対面の人々の間で、なぜ連続殺人は起こるのか?”たしかに、この謎もとっても魅力的だけど、まず気になるのは『探偵スルース』(そこ?)。未見である。たいへん気になるではないか!他にも『解剖室殺人事件』とか、心躍るタイトルが目白押しで付箋の数がでらヤバい。三津田さん、筋金入りやね。すてき。でもってトリックに使用された憐れな屑ホラーの何本かは見ているという、あたしもアホだ。2018/07/13

みくろ

34
三津田信三による記録という設定だったので、作家三部作のようにホラー色が強いのかと思っていたらゴリゴリのミステリでした。核シェルターに逃げ込んだ生存者たち、そこで起こる連続密室殺人。クローズド・サークルの中では定番中の定番といった設定だが、そこに三津田さん特有のホラー映画やミステリ談義が加わり、核シェルターでありながらビデオ室と図書室が完備(しかもジャンルは偏りまくり!)されているのは理想そのものなのだろう。真相はちょっと苦しい部分もあるが、よくよく考えるとかなり怖い。過去の棺事件も余談でありながら濃厚。2015/06/05

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