出版社内容情報
北山 猛邦[キタヤマ タケクニ]
著・文・その他
内容説明
難病の女の子を喜ばせるため、星座を一つ消して見せる男の子を描く表題作ほか、5つの物語のすべてに驚愕のどんでん返しが待つ、ファンタジックな短編集。優しく、美しく、甘やかな世界が、ラストの数行で残酷に反転する衝撃は、快感ですらある。まさに、ミステリの醍醐味!
著者等紹介
北山猛邦[キタヤマタケクニ]
1979年生まれ。2002年、『「クロック城」殺人事件』(講談社文庫)で第24回メフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
麦ちゃんの下僕
171
5編全てに“どんでん返し”が仕掛けられた短編集。「恋煩い」は、真相こそ割と見抜きやすいと思いますが…それでも最後の1行にはゾッとさせられますね。「妖精の学校」はコメント欄に。「嘘つき紳士」は…騙す相手であるキョーコが、某有名作品のマユに重なって見えました(←ネタバレ!?) 「終の童話」は、グリム童話にありそうなブラック度高めの物語…何とも切ないですね(泣) 「私たちが星座を盗んだ理由」は…そういう“どんでん返し”なんですね(笑) “物理の北山”として知られる北山さんですが…“叙述”も巧いじゃないですか!2022/09/13
❁かな❁
163
書店でPOPを見て気になり、初めて北山猛邦さんの作品読みました!5編の短編集。どのお話も全てはラストで覆るところが面白かったです!普通の青春な感じのお話かと思えばそうではなく、ぞくっとしたり、切なくなったり、いろんな気持ちになりました*続きが気になり、どんどん読んじゃう感じで私にしては早く読了できました!暗い雰囲気で残酷だったり怖かったりするのもあるのに読む手が止められませんでした^^;いろんな世界観で描かれていて全く飽きず楽しめます♪最初の『恋煩い』が一番印象に残りました☆残酷で綺麗なミステリー短編集!2014/08/07
るーしあ
144
鮮やかな装丁の表紙にてっきりファンタジーだと思って読み始めたら、いきなり「恋煩い」で度肝を抜かれる。ラストの一行に鳥肌が立った。短篇の中でも「妖精の学校」が一番好み。ラストの数字の羅列から独力で結論にたどり着けなかったのは残念だが、そうと知った後で再読するとまた格別。名作と呼ぶにふさわしいレベルだ。「終の童話」も悲しい内容ながら好きな作品。一番ファンタジー色が強かった。評価が一番低いのが「私たちが星座を盗んだ理由」。予想通りで想像の枠を越えない。それでも作品トータルで見れば十分楽しめた。面白かった。2016/05/02
chiru
136
幻想的で容赦のない五つの短編と、元いた場所から180度違う世界に導かれる5つの結末。好きな人にかけた“恋のおまじない”その目的と意味がたった1行で反転する『恋煩い』絶海の孤島に集められた“大人になれない”子供が脱走を企てるが…この物語がいちばんのインパクト!ヒントとなる「数字」を検索したら、物語を根底から覆す真相に茫然…二度読み必至の『妖精の学校』どの短編も悪い冗談のような出来事が心理的な伏線として回収され、裏で進行していた別の物語とすり替わる。光が強いほど影は濃くなる。そんな味わいの短編集。★4.5 2021/10/27
gonta19
132
2014/4/24 Amazonより届く。 2021/1/7〜1/9 城シリーズでお馴染みの北山氏の短編集。2012年のこのミス15位にランクイン。「恋煩い」、「妖精の学校」、「嘘つき紳士」、「終の童話」、「私たちが星座を盗んだ理由」の5編。帯にある麻耶雄嵩さんの「彼らは未熟で純粋な故に、ラストの一行まで掌上に運らされてしまう」という推薦文の通り、最後の最後に世界がひっくり返る。 個人的には「恋煩い」と「終の童話」が好みか。2021/01/09
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