講談社文庫<br> 司法記者

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講談社文庫
司法記者

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  • サイズ 文庫判/ページ数 329p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062777940
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

検察が追うゼネコン汚職と、女性記者絞殺事件。二つの事件の接点にはある特捜検事がいた。元検事が描く「最強の捜査機関」の正体!県知事への献金に端を発したゼネコン汚職事件は、中央政界にも波及していた。
元国交相の収賄疑惑という大スクープの直後、掲載紙の美人記者が絞殺された。遺体が発見されたのはライバル紙記者の自宅。ともに司法記者クラブに詰める二人には面識があり、状況からも彼以外に犯行は不可能。しかし記者は殺人容疑を全面否認、何かを隠し沈黙する。

悲劇の裏に潜むのは、過激なスクープを求める記者の欲と、「正義」と銘打たれた特捜部の、横暴で杜撰な捜査だった。

記者の「秘密」を知っているのはたった一人の特捜検事だけ。正義にあこがれて目指した検察特捜部の実情に絶望した彼は、禁じられたマスコミとの接触を図っていたのだ。
殺人事件を知った彼は記者との潔白を証明するため、「日本最強の捜査機関」検察特捜部との対決を決意する。自身も所属するその機関への反逆は、検事人生を危険にさらすことを意味していた。

内部にいた人間しか書けない検察不祥事の根幹がここにある。
「ヤメ検」弁護士があえて「小説」として描いた、検察と司法メディアの正体。
佐々木讓氏絶賛の問題作、ついに文庫化&2014年5月よりWOWOWでドラマ化!

1 密室
2 特捜検事
3 警察捜査
4 司法記者クラブ
5 日本最強の捜査機関
6 女性記者殺人事件捜査本部
7 東京拘置所
8 特捜検事失格
9 政界ルート
10 逮捕
11 Xデー
12 苦悩
13 消えた証拠
14 逮捕許諾請求
15 着地点
エピローグ


由良 秀之[ユラ ヒデユキ]
著・文・その他

内容説明

「最強の捜査機関」特捜部所属となり、建設汚職捜査に没頭する検事・織田。だが恫喝と暴力による取り調べやマスコミ癒着を知り、憧れの組織の実態に失望する。捜査から外れた矢先、女性司法記者の殺人事件が発生。織田は検事の直感から、単独捜査を決意した。元特捜弁護士がこの国の「正義」の暗部を暴く!

著者等紹介

由良秀之[ユラヒデユキ]
島根県生まれ。東京大学卒業後、民間会社勤務を経て、1983年検事任官。東京地検特捜部、法務省法務総合研究所等に勤務。2006年に退官、弁護士登録、東京都内で法律事務所開設。大学教授として研究・教育にも従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

てつ

42
設定もいいし、テーマも面白いけど、これだけのものを料理するには短すぎる。登場人物も多すぎ。残念。2019/07/06

kei@名古屋

28
元検事ということの作家さんでの切り口が面白い。問題となった、検察のストーリーの工作。主人公には感情移入が出来ませんでしたが、こういうジャンルは今後は増えていくのかもしれませんね。。。警察ものとはまた少し違う検事もの。になるのかなぁ?まぁ今後が楽しみな作家さんの一人ではありますね。2014/04/20

スミレ

17
WOWOWでのドラマ化を機に手にした作品です。女性記者の殺害と、大物政治家の贈収賄事件が複雑に絡み合う。 殺人事件が起きる前の検察側と、殺人事件が起きてからの警察側からの視点で物語が始まりますが、時が前後するものの、日時が書かれている事で、戸惑う事なく読み進められました。 中盤を過ぎてからの展開が面白い。 ページを捲る手が止まりませんでした。 正義を貫く検事と司法記者。 警察小説もいいけど、検察小説もいいですね! とても読み応えのある作品でした(^^)2014/05/23

まーこ

13
一昔前「日本最強の捜査機関」と呼ばれた東京地検特捜部の内部を元特捜検事の著者が書いた本作ですが、検察の実態を知り、この国の将来が不安になりました。司法試験合格後の進路において人気のなさは、厳しい体育会気質の組織が、机に向かってばかりの修習生の体質に合わないものだと思っていたのですが、そんな単純なものではないのかもしれないですね。 タイトル(どちらかといえば特捜)や、人物の書き方にがっかりするところ(p.70~)もありましたが、二つの冤罪の絡め方や、終盤に向かうにつれ夫婦の関わり方等よかったです。2016/10/03

YONDA

11
元特捜検事の筆者が書いているので、書かれている事は概ね正しいのだろう。だとすると、こんなことが実際に特捜で行われているなら、「正義」とは何なのだろうか?もちろん間違った事ばかりしているわけではないのだろうが、権力を持った公の機関が、真実の創作をしてはならないはず。また、筆者が書いているように、報道機関に煽られる自分も怖い。検事物としてシリーズ化を熱望してしまう。2014/10/24

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