出版社内容情報
原田 ひ香[ハラダ ヒカ]
著・文・その他
内容説明
不倫の果てに刃傷沙汰を起こして謹慎中のりり子叔母さんと、就活に失敗してアルバイトをする私。一族の厄介者の二人は叔母さんのおんぼろアパートの部屋にあふれるブランドのバッグから靴や銀食器、着物までをせっせとネットオークションにかけていく。すばる文学賞作家が描く、ゆるやかな再出発の物語。
著者等紹介
原田ひ香[ハラダヒカ]
1970年神奈川県生まれ。大妻女子大学卒業。2007年「はじまらないティータイム」で第31回すばる文学賞を受賞し、デビュー。ラジオドラマなどのシナリオライターとしても活躍しており、’06年に第34回NHK創作ラジオドラマ脚本懸賞公募に「リトルプリンセス2号」で最優秀作受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
206
『東京ロンダリング』以来の原田さん作品です。いつも魅力的なタイトルの原田さん作品ですが、今作もタイトルに惹かれ手に取りました。不倫の末に警察の世話になり、ワケあり生活を強いられたアラフォーの叔母「りり子」さんと、その姪「瑞希」との最初はギコチない間柄も、少しずつ時間を過ごしていくうちにお互いを気にし合い、どこか憎めない間柄に。そんなハートフルな作品をありがたく読ませていただきました。2人の絆を深める‘オークション’に関する記述もなかなか興味深く、併録されている『あめよび』も含め、楽しませてもらいました。2015/11/21
ノンケ女医長
161
かなり楽しんで読めた。タイトル章の「人生オークション」では、りり子(表紙の女性?)の、今にも消え入りそうな危うさにハラハラした。なんだかんだ、手を差し伸べてくれる人に恵まれるけど、安定とはほど遠い運命にあるみたい。「あめよび」はもっと素晴らしかった。眼鏡販売で真価を発揮した美子。相手の体調や価値観をも見遠してしまう、研ぎ澄まされた観察力と気心の持ち主。輝男と過ごす時間は、いつも全力勝負で、引き込まれるように読んだ。諱を知った美子は、オーストラリアに旅立たないのではと思った。2022/12/09
エドワード
134
不倫して一文無しの叔母が大量に貯め込んだモノを次々にネットオークションでお金に変えていく第一話。笑わせる話の下に、母の人生観「普通の人は一生懸命仕事をしたり、子育てしているうちに、本や勉強の記憶などうすれるものなの。それがまともな大人なの。りり子は読書だ旅行だって好きなことだけやってふらふら生きてきたの。」が語られ、実に深く苦い。第二話は若い男女の結婚観のすれ違いだ。あめよび=野球中継の無い時用の番組。放送作家を夢見る男が結婚をしぶる。「あなたの人生は結局あめよびなのよ。」何とも言えずズシンと来る話。2016/03/31
はにこ
117
不要なものを断捨離していく。叔母の荷物をオークションに出していくにつれて、心の荷物も減っていったのかなと思う。長く暮らしていると荷物って増える。私も荷物の断捨離はしたほうが良いなと改めて思う。2話目はダメ男との縁を断捨離したのかな。居るよね、一緒にいるときは楽しいけど、一生は共にできない男。断ち切る決断をした彼女に拍手!2023/04/15
mariya926
116
最近断捨離を頑張っているので、背中を押してもらいたい動機で読み始めましたが、あまり押されなかった(笑)傷害事件を犯した叔母の家に行き、離婚して送られてきたダンボール箱を片付ける為に始めたオークション。私も今、断捨離目的で売りたい物がありますが、手間を考えるとなかなか。オークションをしながら、生き方というか考え方も断捨離されていって、最後は良いラストですが···やっぱり背中を押して欲しかった(笑)2023/12/18




