講談社文庫<br> ケシゴムは嘘を消せない

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講談社文庫
ケシゴムは嘘を消せない

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  • サイズ 文庫判/ページ数 289p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062777483
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

透明人間の「美女」と同棲!? ・・・「見えない」恋の結末は?家に突然現れた透明人間の美女
透明美女と別れた妻と・・・先の見えない恋と人生の行方は!?

離婚届に判を押しアパートに帰った晩、信彦はひとりで「離婚式」を敢行。ビールでぐでんぐでんに酔っ払っていた。元妻・加奈子と元妻の連れ子の悟のことが頭から離れない信彦の前を、突然空気の塊が横切る。その空気に左手を突っ込んでつかんだのは確かに女の手首の感触だ。姿の見えない人の形を手のひらで確認し「暇なら飲まないか」と誘う信彦。意気投合して深酒した二人だが、翌朝、女は信彦―ノブの首筋に出来たキスマークをいともたやすく消す。女は透明人間の上に、何でも消せる特殊能力を持っていた。出社して元妻に、昨晩は透明人間と飲んだと報告するノブ。アパートでノブの帰宅を待っていた透明女は、大きな「組合」に自分が追われていると告げる。組合の追っ手は消されたものが見えるので、組合から透明にさせられた女はアパートの外に出られないのだという。ノブは女を「タマ」となずけ、二人の奇妙な同棲生活が始まる。連れ子の悟へのぎくしゃくしたノブの愛情、シングルマザーの加奈子の矜持、悟の健気さ、透明女と謎の「組合」……一行先も予測不可能、「せつなさの魔術師」による傑作ファンタジック・ラブストーリー。

白河 三兎[シラカワ ミト]
著・文・その他

内容説明

離婚が成立して一人やけ酒を呷る男の部屋に、女性の透明人間が侵入する。体が見えない上、何でも消してしまえる特殊能力を持つ女は、謎の「組合」に自分が追われていると男に助けを求めた。奇妙で不思議な同棲生活の行方と「見えない」恋の結末は?1行先も予測できない恋愛小説。

著者等紹介

白河三兎[シラカワミト]
2009年『プールの底に眠る』で第42回メフィスト賞を受賞しデビュー。『私を知らないで』(集英社文庫)が「本の雑誌」オリジナル文庫大賞BEST1に選ばれ話題になる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

相田うえお

136
★☆☆☆☆17080 こういう話が好きな方も多いのでしょうが、部分的にいや〜なところがあったので、当方はこの話嫌い!離婚直後の男性宅に女性透明人間が!な〜んていう呑気な単純話かと思いきや作品のもう一つの核となるものは、どうにも歪んでしまう母から子へのアンバランスな愛情、家族になりきれない夫。これらを通して本来あるべき親と子の心の絆を問う?ん?あらら?という訳でもないか。。話の軸があちこちぶれてまーす。結局、テーマが不鮮明になって響いてこない。作者は話の中心線を何処に設定した?何が一番書きたかったのだ?2017/08/17

takaC

63
難しくて自分一人ではうまく消化できなかった。そもそも心構えが間違っていたのだろうか。単行本も読まないといけないということなのかな。『MONO消し』は良いとして『TOMBOW』の説明は?いろいろモヤモヤ・・・2014/05/12

dr2006

58
主人公ノブは離婚した日、一人残された部屋で酒を飲んでいた。いつの間にか部屋に入り込んだ目には見えない女性タマと遭遇する。人は五感で得る情報のうち8割を視覚に頼っている。視覚が頼りにならない場合まず美醜に惑わされないだろう。ノブには透明のタマは見えないから視覚以外の感覚を屈指して心と向き合おうとする。本作は表面的にはSFミステリだが、力まずに人を愛することについて問う物語だ。恋愛初期には相手がより良く見えるが、それは脳が作り出した思い込みによる幻覚だと解せば腑に落ちる。心と透明の概念の扱いが巧みだと思った。2020/04/08

mr.lupin

55
白河三兎さんの作品、三冊目を読了。離婚が成立して独りヤケ酒を飲んでいる男の部屋に何故か女性の透明人間が浸入する。もしかしてこれはSF!? う〜ん…夫婦や親子の絆、透明人間が現れるなんて設定は面白いはずなのに、何を訴えたかったのか今ひとつ良く判らなかった。それと組合も良く判らなかった。もしかして自分は読解力が乏しいのかもしれない…と感じてしまった。 ☆☆☆☆★2019/04/08

優希

53
離婚からのやけ酒の最中に現れる透明人間の女性。何でも消せる特殊能力を持つ女性。見えること、消えることについて考えさせられます。2021/04/25

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