講談社文庫 大江戸妖怪かわら版〈３〉封印の娘

香月 日輪【著】

講談社（2013/08発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 208p／高さ 15cm
• 商品コード 9784062776257
• NDC分類 913.6
• Cコード C0193

出版社内容情報

雀が恋に落ちたって！？　なんでもお相手は座敷牢の中で暮らす美しい白鬼だそうだ。彼女はどういう訳か結界の外には出られないんで…魔都大江戸で年を越したかわら版屋の少年記者・雀。新春早々、仕事仲間の桜丸やポーと連れ立って歌舞伎見物へ出かける。日吉座の花形役者・蘭秋（らんしゅう）の艶やかな魅力とともに、物語に惹かれた雀は、脚本を書いたのが雪消（ゆきげ）という白鬼の娘であることに驚く。美しく若い女の姿をした雪消は、ある理由で座敷牢の中にいた。

※本書は2007年9月に理論社より『大江戸妖怪かわら版 封印の娘』として刊行されました。

坊様、裾をからげて走る
雀、封印の娘に会う
雀、料られる
金十郎にあやまり行燈油差し
白鬼春雷を纏い花を舞い散らす
まだ浅き春かな
『大江戸妖怪かわら版(3)』用語辞典！


香月 日輪［コウヅキ ヒノワ］
著・文・その他

内容説明

魔都大江戸で年を越したかわら版屋の少年記者・雀。新春早々、仕事仲間の桜丸やポーと連れ立って歌舞伎見物へ出かける。日吉座の花形役者・蘭秋の艶やかな魅力とともに、物語に惹かれた雀は、脚本を書いたのが雪消という白鬼の娘であることに驚く。美しく若い女の姿をした雪消は、ある理由で座敷牢の中にいた。

著者等紹介

香月日輪［コウズキヒノワ］
和歌山県生まれ。『ワルガキ、幽霊にびびる！』（日本児童文学者協会新人賞受賞）で作家デビュー。『妖怪アパートの幽雅な日常（１）』で産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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[りゅう☆]

大江戸で年末に付喪神が行進する百鬼夜行が見てみたい。新年早々、日吉座の芝居見物に出かける雀たち。蘭秋と藤十郎のシンデレラのような芝居、これも見てみたい。この脚本を書いた菊五郎の娘雪消は白鬼と呼ばれる人喰い鬼族のため、封印された牢屋で暮らす。雪消を訪れ、仕事を忘れ話にふける雀に大首に親方から一喝。名誉挽回のために懸命になる雀が大江戸でしっかり生きてるなと思う。上級武士栄之進が雪消に求婚。もちろんできるわけないのに腹を立て雪消をさらって行った。駆けつけた雀が喰われる!?鬼火の旦那って心身ともにスゴいお方だわ。

2018/11/22

[財布にジャック]

妖怪たちがかっ歩するパラレルな江戸の年の瀬や正月の様子でわくわくさせて貰った後に、ちょっと切ない雪消との出逢い、そして事件と、こんなに薄い文庫なのに、みっしりと中身が詰まっていました。そして、雪消の怪しい美しさを文章ではなく、実際にこの目で見てみたいと思わせるような描写の数々に溜息が出ました。雀の成長物語なのですが、脇を固める妖怪たちにも肩入れしたくなるシリーズです。

2013/08/19

[蒼伊]

またひとつ成長した雀の姿が可愛かった。精一杯生きていく大江戸で、新たな出会いと失うことの怖さを知り、楽しいことばかりではないからこそ、雀にとって大切なものがまた増えた一冊でした。

2014/03/04

[あーさん☆GWは墓参りをハシゴしました。暑くてバテました。]

面白いから買うべ( ´△｀)

2018/07/30

[トールパパ]

物語の全てが伏線のような1巻話、少年雀の過去と魔都大江戸の不思議を描いた2巻。本書3巻目にして本格的に物語が動き出した感じ。物語の要諦は雀の魂の成長と癒し、様々な気づき。雀のイメージは12〜13歳位だが、実際の設定はもう少し上の年代？イメージが固定出来ない。それにしても、香月先生の書く物語は、幽霊アパートもおじいちゃんの塔もそうですが、出てくる食べ物は、全部とても旨そうで、酒が呑みたくなるものばかり！先生はもしかして肴好き、酒好きの酒呑み？

2013/09/21