講談社文庫<br> 「平穏死」のすすめ―口から食べられなくなったらどうしますか

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講談社文庫
「平穏死」のすすめ―口から食べられなくなったらどうしますか

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  • サイズ 文庫判/ページ数 224p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062774642
  • NDC分類 369.26
  • Cコード C0195

出版社内容情報

特養常勤配置医が初めて提言した、安らかな看取りのありようと人生の終わり方。刊行以来大反響を呼んだベストセラー、いよいよ文庫化延命治療の限界と、人としての安らかな最期を考える。
特別養護老人ホームの常勤配置医が介護現場の最前線から初めて提言し、刊行以来大反響を呼んだベストセラー、待ちに待った文庫化!

食べられなくなった超高齢者に対し行われている「胃ろう」と多量の栄養点滴投与は、肺炎を誘発し苦痛を与えるだけである。死への準備をしている体にはそれにふさわしい栄養と水分があれば十分だからだ。待機者が常に数百人という特養の常勤医が提言する安らかな死の迎え方は、読む人すべてに熟考を促す。

第一章 ホームで起きていたこと
はじめて見た光景/芦花ホーム/数日おきに来る救急車/肺炎の原因/食べられなければ生きていけないはずだった/もう一つの肺炎の原因/過剰な水分と栄養の補給/入所期間の半分を病院で過ごした人/これでは餓死してしまう/一日四〇〇キロカロリー/迷ったが胃瘻を選択/経管栄養では予期せぬことが/迷う家族/家族会/三宅島の言い伝え/世話になった女房/三日で百万円/家族の状況/認知症の姑を抱えたとき/ホームで最期を迎えた方々/デス・エデュケーション
第二章 高齢者には何が起きているのか
人間の一生/老衰/入院検査は必要だったのか/どこまで医療を/認知症/若くして始まる認知症/認知症の方との付き合い方/四季折々の花の写真/骨折/死への時間/死に場所/最期だと思っても後悔したくない/自然死を知らない医者/胃瘻の是非について i一番楽なのは自然死 ii盛んに胃瘻が作られる iiiなぜこうなるのか iv認知症に対する胃瘻は有用なのか/肺水腫/単なる延命処置はもう結構だ
第三章 なぜホームで死ねないのか
ホームで死ねない理由/特養にはなぜ常勤医が居ないのか/常勤配置医が保険診療を行えるようになったら/常勤医が居ない特別養護老人ホームでは/平穏な死に貢献を/介護保険制度との絡み/地獄の沙汰も金次第/尊厳死と事前指示/日本の刑法と平穏死
第四章 私たちがしたこと
I 肺炎を防ぐ 過剰な栄養や水分をあげない できれば、経管栄養はさける 九十五歳、認知症、一日六〇〇キロカロリーで二年間 口腔ケアを推進する/II 職員の意識改革 過去のある日の医務室 萎縮した意識 過保護が生んだモンスター 率先して取り組む 看護師へのしわ寄せ 目標を再認識する/介護士の仕事/鍵を握る相談員/職員の意識を変えた──できれば何もしないで看取る/百二歳の大往生/「看取り介護」調査に関わって感じたこと
第五章 ホームの変化
「何もしない看取り」の実績 i肺炎の減少 ii救急車を呼ぶ回数が減った iiiホームで最期を迎える人が増えた/泣いてご遺体を見送る/ホームで最期を迎えられて幸せでした
第六章 どう生きるか
外科医として働いてきて/責任の取り方 i正当性の証明 ii事態を変えるということ/闘い/がん告知/入舞/いろいろなことがあった人生/現代の神学論争/経管栄養に対する批判/形だけの人命尊重論/安らかな最期を


石飛 幸三[イシトビ コウゾウ]
著・文・その他

内容説明

食べられなくなった超高齢者に対し行われている「胃ろう」と多量の栄養点滴投与は、肺炎を誘発し苦痛を与えるだけである。死への準備をしている体にはそれにふさわしい栄養と水分があれば十分だからだ。待機者が常に数百人という特養の常勤医が提言する安らかな死の迎え方は、読む人すべてに熟考を促す。

目次

第1章 ホームで起きていたこと
第2章 高齢者には何が起きているのか
第3章 なぜホームで死ねないのか
第4章 死たちがしたこと
第5章 ホームの変化
第6章 どう生きるか

著者等紹介

石飛幸三[イシトビコウゾウ]
1935年生まれ。慶應義塾大学医学部卒業。ドイツのフェルディナンド・ザウアーブルッフ記念病院で血管外科医として勤務。帰国後、東京都済生会中央病院勤務、同病院副院長を経て、2005年より世田谷区立特別養護老人ホーム「芦花ホーム」に常勤配置医として勤務。高齢者医療の現場で日常的に行われている「胃ろう」などの行き過ぎた延命治療に、警鐘を鳴らし続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鱒子

72
kindle。本書は胃ろうに反対する特養ホーム常勤医師が書いたものです。人は食べられなくなったら終わりという考えに、個人的には賛成します。自分も最期はそうありたい(←ああ、ちゃんと意思表示を一筆書いておかなきゃ)。しかし、核家族による結果の老老介護、ホームの利用料の高価さと医療権限の少なさ、治癒を望めない場合の病院との付き合い方ーー死を迎えるまでの問題は山積です。わたしの母が口から食事をとれなくなり、もう半年(現在 経鼻で栄養を入れています)。個人的に苦しい読書でした。2019/08/20

さと

42
石飛先生のこれまでの苦悩と成長が手に取るように伝わる一冊。生かす医療ではなく寄り添う医療とでもういべきか。今日まで一気にこうした本を読んだ。専門知識や技術を持ち合わせないといはいえ、人として医師と対等である。権利を主張するのであればそのために私たちは必要な情報を収集し学ぶ義務もある。そして自分の命に対しての自由を主張するならばすべてを受け容れる責任もある。「覚悟」・・・ただ何もせずに平穏はない2014/12/08

Pー

30
老衰のため体に限界が来て、徐々に食が細くなって、ついに眠って静かに最期を迎えようとしているのを、どうして掘り起こして無理矢理食べなさいと口を開かせようとするのでしょうか・・・特養の常勤医を望んでこられ現場を知っている石飛先生にしたら考えられないことなんだ。もう寿命が来たのだから静かに眠らせてあげましょう。これが自然というもので平穏死です。病院に於いて広く行われている超高齢者に対する「胃ろう」や「栄養点滴」に疑問を持たれ、現状の医療や法的問題点を指摘されている内容だった。2018/04/26

あまね

26
友人からすすめられて図書館で借りました。題名が題名だけに手に取るまで時間がかかりましたが、子育てに手が放れ始める世代以上の方は特に、一読の価値があると思います。生きること、生かすこと、旅立ちに寄り添うこと、そして旅立つことを深く深く考えました。それにしても、現代の日本は自宅はおろか、ホームでも最後の時を迎えるのが困難なのですね。医療にまつわる法整備も、倫理観もたくさんの困難を抱えていることが分かりました。購入しようか悩むほど、とても良い本でした。2017/10/29

金平糖

25
私は枯れるように死にたい。著者は口から物が食べられなくなったら過剰な栄養や水分を摂取せず平穏な死を受け入れようと説く。しかし現在の日本では刑法がボトルネックになっており、終の住処である特養やホームでは看取りがなかなか行われず病院送りにされる。病院は延命処置をするのが使命なので胃瘻や経管栄養となる。欧州では食事は並べるが食べる意志のない者に「老人の自己決定を侵す」とし無理強いはしないそうだ。だから寝たきり老人がいない。「納棺夫日記」に病院で亡くなった人は水分が多く納棺するのに苦労するとあったのを思い出した。2018/04/08

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