出版社内容情報
西尾 維新[ニシオ イシン]
著・文・その他
内容説明
零崎を始めるのも、悪くない。最強の“音使い”、ついに現る。西尾維新文庫「人間シリーズ」第三弾。
著者等紹介
西尾維新[ニシオイシン]
1981年生まれ。2002年、『クビキリサイクル』にて第23回メフィスト賞を受賞、「京都の二十歳」としてデビューする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
335
今のところ、シリーズで一番面白いのはコレ。曲識のキャラクターと、第一章で彼の強さや不気味さをしっかりアピール出来ているのが効果的だったのかもしれない。読み終わるとなぜか曲識がちょっといい奴っぽく錯覚してしまうが、双識/軋識あたりと比較しても一番サイコ。各章ごとに時系列はバラバラで、他作品の補完的な意味合いもかなり強い作品ではあるが、それぞれのエピソードが印象的で、ラストにきちんと昇華されている。読めば読むほど哀川潤と零崎一族の関係が都合良すぎるほど深くなってくるが、この作品単体でいえばいい感じの距離感。2017/08/18
nins
49
零崎の「人間シリーズ」第3弾。勢いは素晴らしい。双識、軋識、と続き今回は曲識。一族で最強の一角を担う音使い。少女趣味(ボルトキープ)。鋏やバットじゃない自分自身が最強の武器。人類最強の請負人、哀川潤との出会い。それにしても他のキャラも豪華。双識と子荻に人識と出夢、西東天に想影真心、右下るれろ。人間シリーズ第1弾双識の物語のその後に繋がる人識と伊織ちゃんの行く末も。戦うだけじゃない零崎曲識の人生ストーリー。他のシリーズの補完の意味合いも。今までに無いラストまでの切なさ。悪くない。2013/02/01
アイゼナハ@灯れ松明の火
33
人間シリーズ第3弾は、零崎一賊の変わりダネ、音使いの〈少女趣味〉零崎曲識の物語。いやぁもう、ゲストのはずの人識くんが可愛いのなんの。これまでのイメージがガラッと変わりかねない裏側が覗ける感じでウハウハです。相性って…あるんだなぁ(笑)しかぁし!!最後は世界の脇役が主役になる瞬間に全て持っていかれた感じ。とんだツンデレの恋の話だぜ…でも、いや、全くもって『悪くない』。本能的な衝動すらも抑え込む、その力って素敵じゃない?2012/11/23
ミンティア
29
零崎曲識というひとりの「脇役」に徹する殺人鬼を描いた短編集のような一冊。 自分は零崎一族の中で一番曲識が好きでした。物語に関わろうとせず、常に脇役に徹する彼に共感を持ち、また好感を持ちました。 一番好きだった話は、「ランドセルランドの戦い」でしたね。なんといっても一番曲識が裏方で活躍する話でしたからね。それに彼の戦闘が映える場面が多かったですからね。そして、最後の「ラストフルラストの本懐」の話では感動しましたね。あまり「家族」に関心がなかった曲識が家族の為に戦うとは。やはり家族は誰にでも大切な物なんですね2013/04/18
ソラ
20
【再読】人間シリーズ再読祭。タイトルにもなってるのに、むしろ曲識兄ちゃんが脇役。双識兄貴だったり軋識大将だったり人識くんが目立ってる。『少女趣味』を誓った原因が人類最強とか、出待ちが長いくせに影響力半端ないぜ潤ちゃん…。今までの人間シリーズの中で、一番綺麗に纏まった印象。2014/07/30