講談社文庫<br> 儒教と負け犬

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講談社文庫
儒教と負け犬

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  • サイズ 文庫判/ページ数 263p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062772761
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

日本、韓国、中国……、晩婚化が進む3つの国の“負け犬”事情を現地に赴いて徹底ルポ。“結婚できない”の鍵は儒教にあった!?

東京・ソウル・上海、負け犬三都物語! 東京の負け犬は、上海では「余女」、ソウルでは「老処女」と呼ばれていた! 儒教の影響が残る三国の負け犬たちの比較で、結婚できない事情がいっそう明らかに。
内容(「BOOK」データベースより)
負け犬(日本)、老処女(韓国)、余女(中国)。何故、この三国で晩婚化が進むのか?負け犬の敗因が浮き彫りに…。

内容説明

どんな美人でも仕事ができても30代以上、未婚、子ナシは負け犬!大ベストセラー『負け犬の遠吠え』から6年。「なぜ我々は負け犬になったのか?」そのさらなる答えを求めて、著者は韓国、中国に飛んだ!かの地で出会った同胞=負け犬たちの生き方を通して浮き彫りになった、我ら“負け犬”真の敗因とは?

目次

「老処女」を巡るソウルの旅(姦通罪のある国で;ソウル負け犬座談会(1) 法事とママボーイ
ソウル負け犬座談会(2) 徴兵制とカリスマ性
ソウル勝ちイヌ座談会 整形と受験地獄
儒教のプレッシャー
韓国女性開発員を訪ねて
老処女の結婚条件
発信する老処女達)
「余女」を巡る上海の旅(纏足が千年続いた国で;上海市婦女幹部学校を訪ねて(1) 革命と男女平等
上海市婦女幹部学校を訪ねて(2) 面子と三高女
上海負け犬座談会(1) 親と上海男
上海負け犬座談会(2) 合コンと不倫
上海勝ち犬座談会(1) 女王と料理
上海勝ち犬座談会(2) ツンデレと縁分)
儒教と負け犬(「女大学」を読む(1) 三従と七去
「女大学」を読む(2) 益軒と諭吉
『列女伝』を読む 強さと従順)
負け犬三都調査(その、恋愛とセックス;その、結婚と結婚後)
負け犬たちの希望

著者等紹介

酒井順子[サカイジュンコ]
1966年、東京生まれ。高校在学中より雑誌にコラムを執筆。立教大学社会学部観光学科卒業。『負け犬の遠吠え』(講談社文庫)で婦人公論文芸賞、講談社エッセイ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

明智紫苑

13
「負け犬」の源流は欧米キリスト教世界だと思うのだけどねぇ…? 女神信仰を否定する一神教だからこその女性蔑視があったからこそ、フェミニズムが生まれたんだよね(女性に対する抑圧は多分、多神教文化圏の方が複雑でタチが悪いだろう)。ぜひとも姉妹編『十字架と負け犬』を出すべし。2014/03/09

niaruni

11
以前に「男は本来弱いものだから男らしく、女は本来強いものだから女らしくと言って育てるのだ」という話を聞いてえらく納得したことがある。この本を読んで改めてそのことを思い出した。女は本来強いもの、それを認める潔さがある分、中国の余女たちが幸せになれる確率が高そう。韓国の老処女たちには、建て前で貫き通す覚悟を感じる。それに比べて、負け犬たちのぬるいこと。お嬢さんたち、好きなことをして悪くも言われたくない、というのは、ちとムシがよすぎやしませんか。幸せになりたけりゃ、腹くくりなはれ。2012/08/18

太田青磁

11
結婚、出産に関する、アジア儒教圏の比較文化論です。負け犬はソウルでは老処女、上海では余女。国ごとの男女のパワーバランスや家や社会の圧力が垣間見えて非常に面白い。フィールドワークこそが社会学の基本だなあと感じつつ、経年変化や社会的イベントとの考察が入るともっとロジカルになる気がします。特にソウルの意識変化が気になりますね。比較こそ、東京の負け犬を映し出す鏡というのは言い得て妙ですね。やっぱり、酒井さんの透徹な視線には惹きつけられます。2012/07/11

きのこきのこ

8
日本では"負け犬"中国では"余女"、韓国だと"老処女"。言葉のセンスがなんとも失礼!たしか負け犬って酒井さんとしては悲観的意味ではなく「あら可哀想」と言われる前にこっちから「負けましたー」と降参しましょう(あっかんべー)みたいなノリだったはずだけど、、、。本の感想は中国女性カッコいいな!韓国女性乙女だな!です。。2023/05/20

bouhito

8
負け犬という言葉を生み出した作者が、中国、韓国、日本という儒教の教えのある国での未婚30代女性の動静を探る。日本の負け犬は、韓国では「老処女」と言われ、上海では「余女」と表されるらしい。なんと直球な言葉だろう。と、同時に各国の事情が見事に集約されている。儒教の男を立てなければならないという思想に(都合の悪いところは)反発しながらも、(都合の良いところは)よりかかろうとする、負け犬たち。それは男女ともに同じで、私たちは儒教精神から永遠に自由になることはない。2017/01/21

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