出版社内容情報
「奥右筆秘帳」で人気、時代小説デビュー10周年の著者の初期作品集。戦国から忠臣蔵、維新まで歴史の謎を驚きとともに解き明かす。桶狭間、忠臣蔵、桜田門……歴史を変えた事件にひそむ謎を大胆に解き明かしていく。推理する歴史探偵もまた、後世の歴史上の人物がつとめる。興趣あふれる厳選八編。
桶狭間の戦いで圧倒的有利な今川義元は、なぜ後退したのか? ーー秀吉の軍師黒田官兵衛が解く。
稲葉正休は親しい筆頭老中堀田正俊を、なぜ斬りつけたか? ーー六代将軍家宣の執政新井白石が解く。
田沼家と佐野善左衛門の遺恨にかかわりながら生き残ったのは? ーー太田備中守を一人の座頭が追い詰める。
吉良邸から逃げ出した寺坂吉右衛門が手厚く葬られた理由は? ーー浄瑠璃作者竹田出雲の達した結論。
茶聖千利休はなぜそこまで関白秀吉の怒りを買ったのか? ーー不昧公松平出雲守治郷が茶人として推理する。
京の近江屋で襲撃された坂本龍馬は誰に殺されたのか? ーー盟友勝海舟が龍馬殺しの暗部に迫る。
雪の桜田門外で井伊直弼襲撃を企てた背景にいた者は? ーー勝海舟の好敵手小栗忠順が真相に気づく。
最後まで抵抗した開陽丸の榎本武揚の真意とは? ーー榎本を英雄視していた福沢諭吉はある疑念を抱く。
乾坤一擲の裏
功臣の末路
座頭の一念
逃げた浪士
茶人の軍略
たみの手燭
忠臣の慟哭
裏切りの真
あとがき
上田 秀人[ウエダ ヒデト]
著・文・その他
内容説明
信長を圧倒していた今川義元は、なぜ、進路を桶狭間に変えた?軍師黒田官兵衛はその真相に慄然とする(「乾坤一擲の裏」)、坂本龍馬を死に追いやった黒幕に勝海舟が迫る(「たみの手燭」)など、歴史上の謎に果敢に挑んだ短編八本。「奥右筆秘帳」で人気街道を走る著者の若き日の魅惑の作品群。文庫オリジナル。
著者等紹介
上田秀人[ウエダヒデト]
1959年大阪府生まれ。大阪歯科大学卒。’97年小説CLUB新人賞佳作。時代小説を中心に活躍。単行本『孤闘 立花宗茂』(中央公論新社)で第16回中山義秀文学賞を受賞、講談社文庫の「奥右筆秘帳」が「この文庫書き下ろし時代小説がすごい!」(宝島社)のベストシリーズ第一位に輝く。府下で歯科医院を開業する歯科医でもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちばと~る
いちろ(1969aMAN改め)
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