出版社内容情報
脱税報道の裏側に迫るドキュメントノベル!論説室。選ばれし記者だけが辿り着ける、新聞報道の頂点を舞台に、政界での巨額脱税事件を巡る特ダネ戦争が勃発。元論説委員が書き下ろす、渾身の社会派小説!
内容説明
「独偏流」と渾名される一匹狼の論説委員、太宰蒼。永田町のドン、保守党副総裁の鐵上摘発を狙う東京国税局の動きを察知した太宰は、社の報道姿勢を覆す“真のスクープ”奪取を企てる。論説室に集う癖だらけのエリート新聞記者たちの静かで熱い叛乱を描き、政界と国税の裏側に迫るドキュメントノベル。文庫オリジナル。
著者等紹介
立石勝規[タテイシカツノリ]
1943年青森県弘前市生まれ。東北大学卒業後、毎日新聞社入社。東京本社社会部副部長、編集委員、論説委員、論説副委員長を歴任。この間、薬害スモン、田中新金脈、三越疑惑、金丸脱説事件、四大証券・第一勧銀疑惑、住専問題、大蔵省汚職などを取材する。退社後、小説、ドキュメンタリーの両分野で執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ミスターテリ―(飛雲)
37
毎日新聞で論説委員を努めた筆者が、現実にあった政治家の脱税事件を描いているので、非常に興味があり読み始めたが、本人が作品の中に入りこみ過ぎ、客観的な視点がなくなり、非常に読みづらかった。それに人物を自分の知っている人に置き換えたため、人数を絞りきれす誰が誰だかわからなくなり、何度も表紙の人物表を見る結果に。基本的に文章の中で人物関係がはっきりしない小説は面白くない。結果、せっかくの題材が台無しに。とりあえず内容だけで読み終わることができたが、おそらく作者の同僚が読んだら一番面白い作品だったと思う。2022/05/02
isfahan
2
鐵上脱税=金丸信、イーグルプロ脱税=ノーパンしゃぶしゃぶ、岩渕=小沢・陸山会事件でおk??新聞とノンフィクションで書けないことを、小説形式と偽名を使って書けるだけ書けましたという本。たぶん、脱税の仕方とか事件関連の主要登場人物の人間関係は実話なんだろうなあ。2012/05/09
wang
1
政局に大きな影響のある政治家の巨額脱税事件の報道にからみ、新聞社内の抗争を描く。のが主のはずだが、実際は7章中の2章分だけがそのドラマ。他は現実の脱税事件を取材不足なのかわざわざ変名にして説明してるだけの中途半端な小説。小説仕立てにしてあるのに取材のドラマはなく○○がわかった、とか告白とかをただ話しているだけ。ドラマ部分も記事内容が大きな分、些細な社内の肘の張り合い程度の諍いに見え、あまりの矮小さに大人がなにを大げさにと白ける。数年前の脱税事件の真偽不明の解説と思えば読みやすいのでまあいいかなと思う。2013/10/21
えびぃ
1
新聞社に勤める論説室(社説に関わる部)でのお話。 国税局・脱税・政治ととても興味ある分野で、面白くもあるのですが、なんせ難しい…人を覚えるのにまず一苦労で、次には専門的な内容について行けない…という二重苦でしたが、知っている事件が出たりと勉強にはなりました。新聞について学べたのも大きい。世の中知らないことばかりです。2011/09/02
マリ
1
んー…私のスカスカな頭にはちょっと難しかったのかなぁ。 テーマも設定も興味をそそられる。でもこの本を読んで一番面白いと絶賛するのは新聞記者(敢えてひとまとめで呼びます)なんじゃないかなー。何というか内輪ウケみたいな? 著者が新聞記者ってのもあるけど、新聞記者がどれだけ知識人なのか無自覚…。というか私はそんなに知識がないから、こんなふうにお話を書かれたらもったいないなぁと思ってしまう。何より最後の地震の件はなぁ…とってつけたようで凄く冷めてしまった。この設定で小説を読むなら、もっと重厚でスピーディーで痛烈2011/08/03




