講談社文庫<br> 靖国への帰還

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講談社文庫
靖国への帰還

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  • サイズ 文庫判/ページ数 400p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062769556
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報



内田 康夫[ウチダ ヤスオ]
著・文・その他

内容説明

「靖国で会おう」―。本土攻撃が激化する中、夜間戦闘機「月光」に乗り込んだ若き海軍中尉・武者滋は、決死の覚悟でB29の大編隊に突入する。被弾して薄れていく意識の下「月光」が舞い降りたのは、なんと現代の厚木基地だった。時空を超えて飛来した“英霊”が、私たちの心に問いかける靖国神社の存在とは。

著者等紹介

内田康夫[ウチダヤスオ]
1934年東京都生まれ。CM製作会社の経営をへて、『死者の木霊』でデビュー。名探偵・浅見光彦、信濃のコロンボ・竹村岩男ら大人気キャラクターを生み、ベストセラー作家に。作詩・水彩画・書など多才ぶりを発揮。1983年から住んでいる軽井沢には「浅見光彦倶楽部」もあり、ファンクラブ会員は累計2万人を超える盛況ぶりである。2007年3月に、宿泊施設「浅見光彦の家」がオープンした。2008年第11回日本ミステリー文学大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

360
内田康夫は初読。大戦末期から現代に、図らずもタイムスリップしてきた武者中尉の物語。タイムスリップの有利な点は漸層的に時代や社会が変化するのではなく、一気にそれを飛び越えるところだ。武者中尉の抱く幻想と現代の我々の持つ幻想とは、もはや根底的に違っている。靖国神社は、その最も象徴的なものだろう。「死して祖国の英霊となって靖国神社に還る」との一途な信念は純粋と言えばそう、単純にすぎると言えばまたそうだ。内田はさらに、餓えて死んでいった戦死者のアンチテーゼをも示している。最後は予想通りのあの行動しかないだろう。2019/11/30

yoshida

127
正論が展開される作品。大東亜戦争でのパイロットが現代にタイムスリップする。彼が知る現代の日本の欺瞞。特定アジア諸国や米国との関係。過度な媚びと従属。国内外に毅然とした態度をとれぬ政府。財界に配慮する為に、危険と知りながら継続される原発。勿論、戦死された方々が最後に思ったことは分からない。しかし、国難に殉じた方々を国家が顕彰できない日本はおかしい。憲法改正が議論されているが、真に必要なのは自主憲法制定と思う。あの戦争を総括し、国民ひとりひとりが議論し、考え憲法を制定すべき。そこから日本の歩みが始まると思う。2019/11/20

koba

109
★★★★☆2015/05/02

RIN

35
永瀬隼介さん『カミカゼ』の読後、読友さんからおススメされて読了。太平洋戦争終戦間近の航空機乗りが現代にタイムスリップという設定が全く同じ両者。当時の軍人が現代の日本を見て様々に思うところは同じだが、テーマは前者が日米関係、後者が靖国問題と異なる。かの戦争で亡くなった方々がどのような思いで亡くなっていったのか靖国をどう考えていたのかそれは想像するしかないし現代の日本に生きる自分らに想像することすらできないのかもしれない。だからこそ、こうして一つの視点を提示することは意味のあることだと思う。2014/02/16

31
読みやすかったです。恋愛のシーンはかなりキュンときますよ!日本軍人の青年は潔く、決断力がありカッコイイですね。タイムスリップによって現代社会に巻き込まれてかなり悔しい思いというか憤り感じただろうなと思います。2012/09/14

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