出版社内容情報
座光寺藤之助、道標なき時代を進む勇気を、我らに。
初めての京。刺客団を蹴散らす藤之助に大いなる決断のときが迫る。
佐伯泰英の新・幕末小説
朝廷との通商条約批准の交渉にあたる老中堀田正睦(ほったまさよし)。警護役の藤之助には初めての京だ。三条大橋で舞妓たちを無頼漢から救い、攘夷派刺客団を退ける。だが幕府に艦船ヘダ号を取り上げられることに。乗組員らは藤之助を頼りとするも、ついに陸戦隊は解散か? そして天保山沖には巨大帆船が!? <文庫書下ろし>
佐伯 泰英[サエキ ヤスヒデ]
著・文・その他
内容説明
朝廷との通商条約批准の交渉にあたる老中堀田正睦。警護役の藤之助には初めての京だ。三条大橋で舞妓たちを無頼漢から救い、攘夷波刺客団を退ける。だが幕府に艦船ヘダ号を取り上げられることに。乗組員らは藤之助を頼りとするも、ついに陸戦隊は解散か?そして天保山沖には巨大帆船が。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年福岡県生まれ。闘牛カメラマンとして海外で活躍後、国際冒険小説執筆を経て、’99年から時代小説に転向。迫力ある剣戟シーンや人情味ゆたかな庶民性を生かした作品を次々に発表し、平成の時代小説人気を牽引する作家に。文庫書下ろし作品のみで累計3000万部を突破する快挙を成し遂げる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
131
堀田が老中首座を退き、井伊が大老へと就任します。暗殺未遂事件も起きたりしながら相変わらずの主人公の強さに堪能しながら今後はいよいよ日本から飛び出していく気配が濃厚となってきます。安政の大獄がこれから始まるのでしょうね。2017/03/04
藤枝梅安
25
堀田正睦の警護を依頼された藤之助は京都に向かった。三条大橋で祇園の女衆を暴漢から助けたことがさっそく京で評判となる。ヘダ号は本来の持ち主に返還されることとなるが、玲奈の計らいで新しい船を持つことになった。幕府から特別な役目を負っている旗本座光寺家だが、堀田失脚の後、井伊直弼が実権を握った幕府の行く末を冷静に見ている藤之助。新しい時代を迎える準備を着々と進めている。2011/08/05
ichi
22
【図書館本】シリーズ14巻目。老中堀田正睦は座を退くことになり、井伊直弼が大老就任。日米修好通商条約が勅許ないまま調印となる。ヘダ号は幕府の船と取り上げられ、藤之助の元に新しい船が来る。これからの時代の変化に伴い、交易が活躍の主体となる兆し。2015/09/26
Syo
9
いいねぇ2024/07/04
ドナルド@灯れ松明の火
9
今回は幕末の京都で、勅許を得るための老中堀田を付けねらう攘夷派からの護衛役で暴れまくる。京でも藤之助はよくもてる。祇園の染香が小梅なら玲奈は大輪の牡丹、なるほど。作者の好みなんだろうなぁ。慣れ親しんだヘダ号は木っ端役人の指示で取り上げられるが、素晴らしいクリッパーが待っている。次作では、いよいよ開国となり藤之助はどういう活躍をするのだろうか。2011/08/04