出版社内容情報
ロシア皇女生き残り伝説を巡る富豪達の陰謀ロマノフ家最後の皇女のものとされる二つの指紋。フィンランド随一の大富豪との関係は? 騙し騙されの心理ゲームと息もつかせぬ展開でゴダードファン必読!
内容説明
親友の遺志を継ぎ、アタッシェケースに隠された手紙の秘密を暴くべく、リチャードの追跡はスウェーデンからフィンランドへと舞台を移す。ロシア皇女は生きていたのか?巨大企業一族とロマノフ王朝との関係は?騙し騙されの息もつかせぬ心理ゲームは果てなく続く。ゴダードファン必読の絶品ミステリー。
著者等紹介
ゴダード,ロバート[ゴダード,ロバート][Goddard,Robert]
1954年英国ハンプシャー生まれ。ケンブリッジ大学で歴史を学ぶ。公務員生活を経て、’86年のデビュー作『千尋の闇』が絶賛され、以後、現在と過去の謎を巧みに織りまぜ、心に響く愛と裏切りの物語を次々と世に問うベストセラー作家に
北田絵里子[キタダエリコ]
1969年生まれ。関西学院大学文学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
19
ロマノフ王家の皇女アナスタシアの謎を追う物語だが、冴えない中年男の巻き込まれ型というか振り回され型の再生物語。マーティ、ジェマとの友情?がリチャードを振り回す。下巻ではリチャードが急にタフになったのが気になる。ゴダードとしてはスピーディな展開なのかも…。2018/07/28
紀梨香
4
うーん…、ゴダードだと思って期待しすぎだったようです…。久々のアナスタシア物。メアリ・H・クラークの「アナスタシア・シンドローム」とか島田荘司の某作品など思い出しました。2017/07/21
コホン
3
下巻に入ってやっとゴダードらしくなってきたというか、でもやっぱり物足りない。最後の一文が気になるので、いつか読み直したいけど。 やっぱり講談社はこれは上下巻ではなく1冊にして、1000円~1200円くらいで売るべき。こういうせこい売り方をしているともったいない。せっかくのゴダードなのに。2013/03/05
nutts
3
スピード感をさらに増しつつ濃密さを高めていく。繋がり始める謎に気を取られると、息つく間もなく襲いくる罠の数々。激しさもいよいよ生死を分けるまでに高まり、平時に強い外務官僚はジワジワと余裕を奪われていく。ますます脆くなる思考。自ら下した雑な判断がもたらす結果に愕然とし、削がれゆく意志。心理描写の卓越さに吸い込まれ一気読み。謎の中の謎の壮大さを見事なバランスで料理した新しい味。短くも彩りを与える情景描写の切れ味は増し、余韻が気持ちよく染み渡る締めくくり方の冴えはいつも通り。しっかりと堪能できた満足感が嬉しい。2011/07/06
Abercrombie
2
怒りの主人公が反撃に転じる! 所詮ぼんくらのやることだから大したことはないが…。真相はいまひとつわかりづらかったし、結末は都合良すぎるが、ハッピーエンドならまあすべて良し。2021/07/31