出版社内容情報
「人殺しが裁かれないのでは物語に決着がつきません。これでは」「決着なんかないわ」
「足りなかったんだ」。刑事・橡(くぬぎ)は連続殺人の被害者にある共通点を見出す。葉月は現実に脚を踏み出し、自然の手触りと匂いを知る。やがて明かされる橡の親友の末路と、カウンセラー・不破の母が死を選んだ理由。そして狼は言う。「人を殺すのは――良くないことですね」。
百鬼夜行シリーズにも連なる驚愕の結末。
京極 夏彦[キョウゴク ナツヒコ]
著・文・その他
内容説明
「足りなかったんだ」。刑事・椽は連続殺人の被害者にある共通点を見出す。葉月は現実に脚を踏み出し、自然の手触りと匂いを知る。やがて明かされる椽の親友の末路と、カウンセラー・不破の母が死を選んだ理由。そして狼は言う。「人を殺すのは―良くないことですね」。百鬼夜行シリーズにも連なる響愕の結末。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソラ
39
京極堂のとは違って、物語終息へ向けてはアクションにつぐアクションの展開。黒幕はわりとあっけなくって印象かな。ハッピーエンドじゃなく、なんとなくほろ苦い結末だった。続編があるということなので(読んだけど内容忘れました…)、続けて読みたい。2016/01/24
カムイ
37
近未来を書いても京極夏彦であった、ライトな物語であると思い読み進めたらとんでもなかった、管理社会の怖さをまざまざとあぶり出され、今の私達の生活も後に管理する側とされる側になると空恐ろしい、物語世界に登場する少女達は最初は生気を感じられずそのまま進んでいくのか不安になったが、下巻からは少女達の縦横無尽に動き回り俄然面白くなる、カウンセラーの静枝のキャラは物語の重要な役割である、管理官の石田が嫌いなタイプだったので、その通り結末になったのでざま〜みろとつぶやく己があった★4点2019/09/25
勇波
34
初めに読んだ時には戸惑った。京極さんのイメージと合わなかったんだけど、2を読んでから再読すると、何故かとてもすんなりと面白く読めた★2013/01/31
gonta19
32
2011/9/17 Amazonより届く。 2013/2/22~2/27 上巻て世界観に入り込めず苦労したが、下巻も200ページあたりまでしんどかった。が、それ以降は怒涛の展開。流石、京極さんというところか。でも、全体的にはきつい作品であった。2013/02/27
ジンベエ親分
31
禅問答が多いため、テキスト量の割には話のテンポが悪く感じるのは下巻に入っても同じ。来生律子とか高杉とか不破静枝の母親のエピソードとか、前置きなく唐突に出てくるし。このあたりはコミックは丁寧に前振りしてたなぁ。面白かったけど、伏線の張り方や話の展開はコミック版の方が良かった、と言わざるを得ないかな。「ルー=ガルー2」も既に入手しているので読むけど、この長いテキストを読むのは少々根気が必要だなぁ。覚悟して読むか。2022/02/27