出版社内容情報
80年代、小説には「死」が充ち満ちていた狂奔の80年代から現在まで、毎日新聞に連載され評判になった現代小説論。村上春樹、村上龍、宮部みゆき、川上未映子など59作品と『1Q84』論を掲載。
内容説明
狂奔の’80年代から30年の小説は、みなが眼を背けてきたはずの、「死」にまみれていた―。まったく新しい視点で現代文学を読み解く、感動的なブックガイド。村上春樹『1Q84』、よしもとばなな『アムリタ』、小川洋子『博士の愛した数式』、綿矢りさ『蹴りたい背中』など、全58作品を解説。文庫オリジナル。
目次
村上春樹(羊をめぐる冒険;ダンス・ダンス・ダンス;ねじまき鳥クロニクル;1Q84)
よしもとばなな(ムーンライト・シャドウ;アムリタ;最後の日)
小川洋子(冷めない紅茶;博士の愛した数式)
村上龍(コインロッカー・ベイビーズ;インザ・ミソスープ)
南木佳士(ダイヤモンドダスト)
鈴木光司(リング)
岩井志麻子(ぼっけえ、きょうてえ)
高村薫(レディ・ジョーカー)
浅田次郎(鉄道員;立花新兵衛只今罷越候)
桐野夏生(OUT;柔らかな頬;魂萌え!)〔ほか〕
著者等紹介
三輪太郎[ミワタロウ]
1962年名古屋市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、出版社などに勤務のかたわら、評論、小説などを書き始める。’90年「『豊饒の海』あるいは夢の折り返し点」で第33回群像新人文学賞「評論部門」受賞。2006年、『あなたの正しさと、ぼくのセツナさ』(講談社文庫)で第1回日経小説大賞佳作受賞(受賞時のタイトルは『ポル・ポトの掌』)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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