講談社文庫<br> 死という鏡―この30年の日本文芸を読む

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講談社文庫
死という鏡―この30年の日本文芸を読む

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  • サイズ 文庫判/ページ数 275p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062768900
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0195

出版社内容情報

80年代、小説には「死」が充ち満ちていた狂奔の80年代から現在まで、毎日新聞に連載され評判になった現代小説論。村上春樹、村上龍、宮部みゆき、川上未映子など59作品と『1Q84』論を掲載。

内容説明

狂奔の’80年代から30年の小説は、みなが眼を背けてきたはずの、「死」にまみれていた―。まったく新しい視点で現代文学を読み解く、感動的なブックガイド。村上春樹『1Q84』、よしもとばなな『アムリタ』、小川洋子『博士の愛した数式』、綿矢りさ『蹴りたい背中』など、全58作品を解説。文庫オリジナル。

目次

村上春樹(羊をめぐる冒険;ダンス・ダンス・ダンス;ねじまき鳥クロニクル;1Q84)
よしもとばなな(ムーンライト・シャドウ;アムリタ;最後の日)
小川洋子(冷めない紅茶;博士の愛した数式)
村上龍(コインロッカー・ベイビーズ;インザ・ミソスープ)
南木佳士(ダイヤモンドダスト)
鈴木光司(リング)
岩井志麻子(ぼっけえ、きょうてえ)
高村薫(レディ・ジョーカー)
浅田次郎(鉄道員;立花新兵衛只今罷越候)
桐野夏生(OUT;柔らかな頬;魂萌え!)〔ほか〕

著者等紹介

三輪太郎[ミワタロウ]
1962年名古屋市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、出版社などに勤務のかたわら、評論、小説などを書き始める。’90年「『豊饒の海』あるいは夢の折り返し点」で第33回群像新人文学賞「評論部門」受賞。2006年、『あなたの正しさと、ぼくのセツナさ』(講談社文庫)で第1回日経小説大賞佳作受賞(受賞時のタイトルは『ポル・ポトの掌』)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

1
『死』を観点に現代文学を読み解いたブックガイド。著者の簡単なエピソードに各作品のあらすじと本作のテーマともなっている『死』について時代背景や宗教・民族考等を交えながら解説しています。58作品を解説しており、いくつか興味深く感じたものもあったので、今後読みたい本として追加させて貰いました。既読本に関しては自分で感じ得なかった解釈が面白かったです。但し一人の作家の作品を複数紹介するより(関連性があるものは難しいですが)幅広く紹介して貰いたいという感想は抱きました。2013/09/13

海野藻屑

0
死ぬことで完結できるのは生きてる人間だけで書籍は死で終わらない。永遠に読者の鏡になるんだ。2017/07/05

ねこ

0
本をたくさん読んだ気になれるし、読みたくなる本。批評兼半エッセイで、ひとつひとつ短いがついつい読み過ぎてしまう。たくさん読まねば。2013/09/06

えみ

0
小説に描かれる死。時代背景等を踏まえ、よく整理された論評。海外編、戦前編も書いてほしい。2012/09/30

アイ

0
書評というか小論文みたい?現代小説から読み取れる、死生観や、それに大きく影響を与えてるという日本の近代史のながれ。興味深かった…勉強になりました。こんなこと全く考えずに、本読んでるからたまにはいいかな、こういうの。2012/02/05

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