講談社文庫<br> 甲子園の奇跡―斎藤佑樹と早実百年物語

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講談社文庫
甲子園の奇跡―斎藤佑樹と早実百年物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 405p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062767835
  • NDC分類 783.7
  • Cコード C0195

出版社内容情報

時空を超えた“甲子園の奇跡”とは何か。

昭和6年8月13日の甲子園。早稲田実業の島津雅男投手は、マウンドでがっくり膝をついた。愛知・中京商業にサヨナラ負け。実はこの中京商業の勝利こそ、いまだに破られない「夏の大会3連覇」の偉業を達成する中京商業の「最初の1勝」にほかならなかった。

――それから75年。

中京商業以来の「夏3連覇」の目標を引っ提げて甲子園に乗り込んできた「北の王者」駒大苫小牧。その「最後の1勝」を阻止すべくマウンドに仁王立ちしたのは、奇しくも同じ早稲田実業の斎藤佑樹投手だった。

斎藤は、驚くべきことにこの「時空を超えた因縁」を知った上でマウンドに上っていた。

「僕は早実野球部の歴史を背負って投げていたんです」

齢92となった島津は、斎藤のピッチングを見届け、「75年前の敗戦」もすべて運命だったことを悟る。そして、ハンカチ王子にあるメッセージを伝える……。

本書には、島津雅男と斎藤佑樹、二人をつなぐ早実の歴史が描かれている。

王貞治と荒木大輔が語った「甲子園の忘れ物」。夢半ばで逝った名将・和田明の秘話。それらはすべてどこかで、斎藤佑樹が成し遂げた偉業につながっていた。

緻密な取材で高校野球にかけた男たちの熱い思いに迫った渾身のノンフィクション。

早稲田実業の和泉実監督がわざわざ「文庫版解説」を寄稿するなど、高校野球ファンにはこたえられない魅力満載の1冊。

内容説明

昭和六年と平成十八年。夏の全国三連覇という甲子園の偉業にからんで、早実野球が事空を超えて起こした奇跡。戦前の大エース島津雅男から王貞治、荒木大輔、そして斎藤佑樹へと連錦と受け継がれてきた早実百年の思いとはなんだったのか?緻密な取材で高校野球の真の魅力に迫る渾身のノンフィクション。

目次

第1章 成し遂げた全国制覇
第2章 老エースの回顧
第3章 挫折
第4章 焼け跡の猛練習
第5章 覚醒
第6章 王貞治の悔恨
第7章 鬼神
第8章 荒木フィーバー
第9章 咆哮
第10章 百年の悲願

著者等紹介

門田隆将[カドタリュウショウ]
1958年、高知県生まれ。中央大学法学部卒業。雑誌メディアを中心に、政治、経済、司法、事件、歴史、スポーツなどの幅広い分野で活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ニックス

12
早稲田実業の歴史が優勝に近づいた人の時代ごとに書かれていて面白かった。ノンフィクションかつ最近の出来事で、小説のような文体で書きにくい内容だと思うが、すんなり読むことができる。さすが門田隆将先生の文章だった。主人公は斎藤佑樹投手。平成18年のマー君との死闘を思い出した。あれから15年斎藤佑樹は引退し、その当時の選手はハンカチ世代から88年組と呼称が変わった。ハンカチ王子、プロでは活躍できなかったな。このころが一番輝いていたな。星3.52024/02/05

スプリント

5
早実野球部の歴史を斎藤佑樹を中心に、戦前、王貞治、荒木大輔といった時代毎に振り返っています。当時の時代を感じさせるスパルタな練習風景や理不尽な先輩の命令なども記載されており上辺だけの内容にはなっていません。(ただ、斎藤佑樹についての記載は脚色されているように感じました。。。)2014/08/06

はち

4
高校野球が好きなら、絶対に読んだ方がいい。名門、早稲田実業が夏の甲子園制覇を果たすまでの百年史。名門とはこんなに厳しく、過酷なものなのか…確かに愛媛県民が松山商業に抱く気持ちもこのようなもの。早稲田実業だけでなく、対戦相手の駒大苫小牧の田中将大、香田監督の側のエピソードもある。早く次の夏の試合が見たい。2011/05/11

さら

3
一瞬の夏、一生の記憶。これに尽きる。因縁という名の運命。想いの強さ。たまらなく熱くて、爽やかで、儚い。2011/08/25

Ken

2
7年前の平成18年夏の甲子園大会の決勝戦、思いも掛けない第一試合を、ぼくは3塁側で早実を応援していた。おそらく、大阪勤務で日曜日でなければこの大試合を見ることもなかっただろうが、午後一番から陽が傾く夕方まで感動かつ息の詰まる数々の場面を見られた。太陽の軌道を追い掛けるような観戦でもあり、顔や腕が真っ赤に灼け、その試合結果のようにまだ夏が終らないことを語られているようだった。翌日の決勝戦再試合を観れたらと思い、ちょっと残念だった。(コメント欄に続く)2013/08/29

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