出版社内容情報
完全に施錠されていたT研究所で、4人の銃殺死体が発見された。
いずれも近距離から撃たれており、全員のポケットに「λ（ラムダ）に歯がない」と書かれたカードが入っていた。
また4人とも、死後、強制的に歯を抜かれていた。謎だらけの事件に迫る過程で、西之園萌絵は欠け落ちていた過去の大切な記憶を取り戻す。
プロローグ
第１章 歯のない四人
第２章 懲りない三人
第３章 気のない二人
第４章 足りない一人
第５章 もういない人
第６章 後ろの正面だあれ
エピローグ
森 博嗣［モリ ヒロシ］
著・文・その他
内容説明
完全に施錠されていたＴ研究所で、四人の銃殺死体が発見された。いずれも近距離から撃たれており、全員のポケットに「λに歯がない」と書かれたカードが入っていた。また四人とも、死後、強制的に歯を抜かれていた。謎だらけの事件に迫る過程で、西之園萌絵は欠け落ちていた過去の大切な記憶を取り戻す。
著者等紹介
森博嗣［モリヒロシ］
１９５７年愛知県生まれ。工学博士。某国立大学の工学部助教授の傍ら１９９６年、『すべてがＦになる』（講談社文庫）で第１回メフィスト賞を受賞し、衝撃デビュー（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
182
これまで煮え切らない真相にもやもやしていた読後感をこのシリーズでは抱いていたが、今回初めて本格ミステリが持つ、ハッとし、ストンと腑に落ち、カタルシスを感じる謎解きを堪能出来た。歯がないこともそうだが、一連の建築絡みの真相は携わっている者にとって堪らない真相だった。正直シリーズで一番面白いと感じた。そしてC大学の面々もずいぶんキャラクターが形になってきたように感じた。しかしシリーズを通して感じられる真賀田四季の影やギリシャ文字の謎などは今だ不明。やはり天才の意図はシリーズ最後まで読まねば解らないようだ。2023/01/23
KAZOO
143
やはり最初のころに比べると、このGシリーズは若干内容が薄なっているのではないかと感じます。やはりこのシリーズ全体を読まないとわからないような感じを受けています。誰が一番のメインなのかがはっきりわからない感じがします。とりあえずは最後までは行こうと思いますが。2016/08/15
nobby
130
Gシリーズ⑤完全にセキュリティ制御された密室状態の研究室で発見された4人の銃殺体。その傍らに残されたカードには『λに歯がない』、その通り遺体には歯がない…なんかもう不思議な事件に生きる死ぬの解釈も交えて、のらりくらり楽しく読まされた。「殺人と密室と歯と行方不明と、えっとあとは、λ 」を終盤に一瞬で終わらせてしまうのはやっぱりズルい！でも、それが海月や犀川先生の一瞬の慧眼だったら仕方ない。さらに、あの知った名前から哀愁漂う真相の解明されたら尚更！それでもλ(ラムダ)の意味はちょっと無理やりじゃない!?(笑)2022/09/26
gonta19
89
2010/3/29 ジュンク堂住吉シーア店にて購入。2016/7/7〜7/8Gシリーズ。真賀田四季、保呂草、紅子などオールスターキャストでシリーズ中の一編と思えばまあ及第点だろうが、単体作品とすると、ちょっとなぁ、という感じ。最後はどういう風に落とすんだろうか。2016/07/08
＠
59
Gシリーズ第５作目。シリーズが進むにつれて海月、山吹、加部谷を差し置いて、萌絵ちゃんの存在が圧倒的になってきましたね。萌絵ちゃんと犀川先生のファンな私としては嬉しい限りです。そして今回の事件はシリーズ全体でみても、どちらかというと変化球。理由のある事件なんて珍しいですね。事件自体は奇妙でも全体でみると意外とあっさり。だけでそれだけでは終わらない。今回は保呂草さんの出番が多かったことやいくつかの謎が残されたままで、もうすでに六作目が読みたくて仕方ない…。いつになったら全体が見えてくるのでしょうか。2013/09/06
