内容説明
新選組に濡れ衣を着せる汚い仕掛けを暴き、無実の罪を晴らせ―龍馬暗殺の嫌疑をかけられた新選組の近藤勇は、沖田総司に襲撃者と背後の黒幕を探り出す指令を出した。烏丸神社の姫巫女「千里眼の龍子」と共に、都の闇に消えた暗殺者を追い詰めてゆく総司の前に、幕末最強の人斬りと驚愕の真相が姿を現す。
著者等紹介
加野厚志[カノアツシ]
1945年、旧満州・大連生まれ。日本大学文理学部中退。以後、港湾労務、ドアボーイ、漫才師など職を変転。29歳の秋、「天国の番人」で文藝春秋の第47回オール讀物新人賞を受賞。NHK教育テレビの『若い広場』で司会をつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ともちん本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えみ
50
剣を遣い、命を使う。雅な都に流れた夥しい鮮血。まさに志士たちの思惑が渦巻く時代。誰かの血でてらてらと輝く漆黒の魂が幕末の乾ききった風に乗って時代を超え、今ここに届く。坂本龍馬を殺したのは誰?これまでいく度も議論され、諸説が飛び交ってきた。カリスマ性ある龍馬だからこそ小説や映像で題材になるのも納得である。が、仕事人さながら暗殺者の徹底した任務遂行や恐ろしい潔癖者を疑わせる完璧な黒幕の存在も興味を惹く一因だと思う。龍馬暗殺の濡れ衣を着せられた新選組・沖田総司が探偵の如く活躍で憧憬の姫巫女と真相を探り出す快作!2021/11/20
酔拳2
36
沖田総司vs坂本龍馬、なんて夢の対決ですね。本書でも実現してないけど。。。新撰組が有名になってからの話なので、これからてっぺんとってるでー!的なワクワク感はないですが、龍馬暗殺のミステリとしてはアリかも。本書では犯人はあの人ですか。ありそうですね。世の中の人は新撰組、と思ってる人が多いのかなー?それとも薩摩かな?2019/04/11
のほほん@灯れ松明の火
23
今頃になって、やっと去年の大河「龍馬伝」の録りためていたものを見ています。なので、事件や人物が頭にクッキリと浮かんで読みやすかったです。(でなければ、分らないで かなり辛かったと思います。。。) 最後、できれば爽快に終わってほしかったです。 あとがきを読んで、生き残った者に都合の良いように、史実は作られているのかもなぁーっと淋しくなりました。 2011/02/15
海辻
2
権高で吝嗇な京女の典型である姫巫女に、嬉々として翻弄される東男代表の総司。龍馬暗殺の謎解きは実は細い縦軸で、太い横軸は思い合いながら不器用なばかりの恋物語かと読み進めていたらビックリでした。本編よりも後書きに驚かされたのは久々。実在してた人だとは・・・やっぱり縦軸がとんでもなく太かったです。(友)2010/03/12
かいむ
1
各人物の最期がどうなるかは100年以上昔から決まっているのだからしょうがないといえばしょうがないが、もうちょっとすっきりした最後には成らなかったものか。推理物としてより幕末青春物としてみた方が良いかも。そういえば永倉新八の名前がいっさい出てこなかったような…山崎ススムさえ出てきたのに!2009/12/30