内容説明
伝説の女性映画監督が50年ぶりにアメリカに帰国、彼女の娘夫婦が経営するホテル、アストリッド城に映画評論家のミッチが招待された。恋人の女性警官デズと訪れた夜はあいにくの猛吹雪。そして断崖に建ち外界から隔絶されたホテルの中で、恐るべき事件が発生する。大人気のミステリー・シリーズ第4作。
著者等紹介
ハンドラー,デイヴィッド[ハンドラー,デイヴィッド][Handler,David]
1952年ロサンゼルス生まれ。カリフォルニア大学サンタバーバラ校を卒業。元売れっ子作家のゴーストライター“ホーギー”と愛犬ルルを主人公にした『フィッツジェラルドをめざした男』でMWA賞受賞。ドラマ作家としても、数度エミー賞に輝いている
北沢あかね[キタザワアカネ]
神奈川県生まれ。早稲田大学文学部卒業。映画字幕翻訳を経て翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuji
11
シリーズ4作目。話がテンプレ化している(安定している)ため、今回二人の関係に不安定要素を盛り込んできている、舞台を天候不順で孤絶した古城というクローズ環境とした、この点で少し盛り返していると思います。現場でのさばき方の臨場感や人間の表と裏の醜悪さ、金にまつわるリアルな話なんかが、やはり面白いわけで、読みごたえがあります。作中人物がハリウッド的ハッピーエンドを批判していますが、この小説自体がまさにハリウッド的解決。(主人公特権による無謀な着地)→ハンドラーさんもはまりこんでいる模様。2017/01/08
ハレ
7
冬の嵐に閉ざされた古城ホテルでの殺人事件(こういう状況のミステリよくあるね)。今回はたくさん人が死ぬし、あっちこっちで不倫してるし、おぞましい話もある。だからかえってミッチとデズの純愛!が際立って感動的。二人から受けとるいつもの心地よさは少なかったけど二人の絆はより深まり新たな一歩を踏み出す。話には驚きの展開も多々あって本を閉じることができない。しかしながらプロローグでは主犯と不倫相手の会話なのか?ちょっとよくわからなかったし、今作はいつもと異なる重い内容だった。さて大好きなミッチシリーズ残りは後一冊! 2025/03/20
Jimmy
3
さすがハンドラー、さらに読みやすくなって一気に突っ走ってましたね。なんとエンタテインメント・ハードボイルドなのに「嵐の山荘」です。しかも途中までは不可能犯罪。しかも種明かし後は何でわかんなかったんだと地団駄を踏むぐらいの納得犯人像ですが、他のキャラクター設定が上手くて私にはまさに意外な犯人でした。ハンドラーは後1冊しかありません。とてもとても寂しいです。2015/12/22
エヌる@遅れてきたルーキー
1
吹雪で外界と隔離された山荘で起こる殺人・・・なんだけど、登場人物がどこが全員普通じゃない。で、主人公とヒロインの関係にも変化が・・・!?古い例えをすると、野島伸司が「一つ屋根の下」をリメイクしたような感じかな?陰鬱な雰囲気で延々淡々と進むので好き嫌いは別れるかも2014/11/01
tsukasa_oishi
1
ハンドラーもぎりぎりのところまで落ちてきちゃいましたね。初期のホーギーシリーズは最高だったんだけど。次作も読むかどうかは不明。2010/08/14