出版社内容情報
メフィスト賞受賞のホラーミステリー。新興住宅地で全身に紫色の瘤が出来て死亡する奇病が発生する! 失踪した主婦の行方は?謎の奇病に秘められたリアルで恐い女の悪意
「週に3度、他の男とセックスすることを習慣にして」いる主婦・麻美。彼女の不倫相手が、次々と身体全体に瘤のようなものを作って原因不明の死を遂げる。彼女自身の肉体にも異変が起こる。女同士の憎悪や嫉妬、母娘で繰り返される愛憎劇。一見幸せな主婦の誰にも言えない秘密とは……。〈解説・豊崎由美〉
1章
2章
3章
真梨 幸子[マリ ユキコ]
著・文・その他
内容説明
「週に三度、他の男とセックスすることを習慣にして」いる主婦・麻美。彼女の不倫相手が、次々と身体全体に瘤のようなものを作って原因不明の死を遂げる。彼女自身の肉体にも異変が起こる。女同士の憎悪や嫉妬、母娘で繰り返される愛憎劇。一見幸せな主婦の誰にも言えない秘密とは…。
著者等紹介
真梨幸子[マリユキコ]
1964年、宮城県生まれ。’87年、多摩芸術学園映画科(現、多摩美術大学映像演劇学科)卒業。本作で第32回メフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
607
真梨幸子さんはイヤミスの代名詞的に語られる事が多いが、本作は嫌悪感を催すドロドロしたものはぎっしり詰まりつつ、それがミステリに結実しているとは言い難い。ラストの方はネットのネタバレ解説サイトを読んでいるような味気なさ。マンションの住人たちは、なんか、映画『テキサスチェーンソー』を連想させるものがあって割と好きだったものの、第2章の妹視点がどうもイマイチに感じた。伏線は色々と張ってあるのだが、テンプレな不倫描写がパッとしないのと、バンドマンを養う妻を描ききれていないように感じてあまり胸に迫ってこない。2017/07/13
starbro
410
真梨幸子は、新作中心に読んでいる作家です。最新作の「私が失敗した理由」の作中に出て来て気になっていた著者の処女作にてメフィスト賞受賞作を読みました。著者はバカミスと評していましたが、厭性虫ミステリといった感じです。厭ミスの女王として鬼才を発揮している著者の原点として十分厭な作品でした!真梨幸子を読み続けたいと思います。多岐森は所沢をイメージしているのでしょうか?ダイオキシンに通ずるイメージだったのかも知れません。孤虫症の正式な病名は、「マンソン孤虫症」らしく、実際の奇病として存在しているのも怖いですネ。 2016/09/10
遥かなる想い
367
本を読みながら、この物語の醸しだすエロ・悪意・意外性に圧倒された。メフィスト賞受賞作品だそうである。物語は週に3回他の男とセックスをする姉が前半。後半はその妹の視点で物語が展開されるが、その背後にある虫が途方もなく気持ち悪い。嫉妬・秘密・悪意など主婦を主人公にした小説はこうなってしまうのか。2012/04/22
夢追人009
357
イヤミスの女王・真梨幸子さんのデビュー作にしてメフィスト賞受賞作ですね。内容的には医学SFホラーミステリーといった趣で、全くの真実ではない事にホッと安堵しますがテーマは現代人の乱れた性風俗に警鐘を鳴らすで、全編がゾッと震える恐ろしさですね。本書は名探偵が手掛かりを基に真犯人を暴き出すタイプのミステリーではありませんが、意外性に満ちた欺瞞トリックが仕掛けられておりまして中々に人間心理の盲点を突く真相に誰もが愕然とするでしょうね。読後に考えたら見え見えの怪しさなのに、鈍い私はまたもや著者にしてやられましたね。2022/08/30
ミカママ
311
【エロ・グロ注意】うぎゃぁぁぁぁo(@.@)o 2016/04/17
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