出版社内容情報
驚きのトリック満載。城のどこかにある「アリス・ミラー」を手に入れられるのは一人だけ。一人、また一人と殺されていく…。あなたはチェスの駒になるか?プレイヤーになるか?
「著者の個性的な創作姿勢とこれからの活躍から、既に目が離せなくなっている」――千街晶之
鏡の向こうに足を踏み入れた途端、チェス盤のような空間に入り込む――『鏡の国のアリス』の世界を思わせる「アリス・ミラー城」。ここに集まった探偵たちが、チェスの駒のように次々と殺されていく。誰が、なぜ、どうやって?全てが信じられなくなる恐怖を超えられるのは……。古典名作に挑むミステリ。
北山 猛邦[キタヤマ タケクニ]
著・文・その他
内容説明
鏡の向こうに足を踏み入れた途端、チェス盤のような空間に入り込む―『鏡の国のアリス』の世界を思わせる「アリス・ミラー城」。ここに集まった探偵たちが、チェスの駒のように次々と殺されていく。誰が、なぜ、どうやって?全てが信じられなくなる恐怖を超えられるのは…。古典名作に挑むミステリ。
著者等紹介
北山猛邦[キタヤマタケクニ]
1979年8月9日生まれ。2002年、『「クロック城」殺人事件』(講談社文庫)で第24回メフィスト賞を受賞し、デビュー。時空を超えた世界と、物理的トリックが話題となり、本格ミステリ作家として注目を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
356
北山猛邦さんの4冊目で城シリーズの3冊目ですね。うーん、これは絶賛されている方も多いので期待を持って読んだのですが、私は正直に言ってそれ程に感心はしませんでしたね。東北の小島に建つ「アリス・ミラー城」に存在するというアリス・ミラーを捜すべく集まった名探偵達が次々に殺され、犯人の用意したチェス盤の駒がその都度一つずつ姿を消して行く。本書は本格ミステリーファンにとっては堪らない魅力的な設定で、クリスティー女史の永遠の名作「そして誰もいなくなった」に挑戦した意図は明白で、さらに密室殺人の趣向も加えられています。2023/01/06
青乃108号
196
これは凄いものを読んだ。最初から最後まで読む者を引き付けて離さない物語の構成の絶妙さは、あまたあるミステリーの中で郡を抜いて素晴らしい。最近嫌いになった●●トリックもこの作品なら許せる。嫌いな物も不問にするだけの魅力とまさに「アリス」の名にふさわしい、センスオブワンダーに溢れた本。これは再読に値する。2023/03/31
W-G
187
かなり昔、刊行当時にクロック城を読んでからぶっちゃけ存在を忘れて(笑)しまっていた北山さん。元気に執筆を続けられている事を昨年のこのミスで知り、それから気になってはいました。この作品はかなり好きでした。これ系のトリックの書き方はあまり上手ではないかもしれませんが、サービス精神旺盛な一作です2016/03/05
麦ちゃんの下僕
179
読友さん達のレビューでも賛否・好き嫌いが分かれている作品ですが…僕には“どストライク”でしたね!あの『そして誰もいなくなった』に“物理トリック”をこれでもかと詰め込んで、おまけにホラー要素や社会問題やラブロマンスといったデコレーションまで施された“豪華版”といった感じでしょうか(笑) ですので『そして~』のシンプルさが好きな方は“胸焼け”してしまうかもしれませんね(苦笑) アンフェアという指摘もありますが、読み返せば数ヶ所でちゃんと描写されていますよ。“彼女”の最期のシーンは(ベタでしたが)泣きました…。2022/09/24
nobby
156
うーん、この結末は期待したのと違ったなぁ…犯人分かったまでは言わないけど、その違和感には気付いてたので最後一行は衝撃より「そうね…」くらい…クリスティー名作設定にアリスの世界が重なるとは原作バッチシ覚えてる身にはワクワク止まらない!名前のもじりも早々に確認(笑)最初の殺人現場で目にする『DRINK ME』でもう興奮MAXだったかも!やっぱり図で示さざるを得ない奇抜な物理トリックは解くのではなく説明読むのが面白い♬チェスになぞらえて殺される様が興味深いけど、駒と各人物リンクがあったらより緊張感があったかな…2020/03/31