内容説明
美袋学園と千文字薬科大学を巻きこんだ妖怪にまつわる戦いは趣を大きく変えて正体不明の男、龍造寺を語り手、そして主人公として綴られてゆく。小夜子たち無鬼派の味方か、未緒たち有鬼派に与する者なのか?また“渾沌王”とはいかなる鬼神か?怪しすぎる、いい加減男が妖怪伝奇世界を激しくゆさぶる。
著者等紹介
化野燐[アダシノリン]
1964年、岡山県生まれ。岡山県在住。妖怪文人。1999年、「幻想文学」誌上にてデビュー。「怪」、「幽」などに論考・書評を寄稿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しおつう
19
シリーズ3作目。にもかかわらず未だに人間関係が覚えられない自分に涙?。しかし、このシリーズ、ロールプレイングゲームの様に中々手の込んだ設定となっている。陰陽師の様に呪符で戦う者、妖怪が召還、憑依されて戦う者、傀儡的な別物で戦う者もいる。誰が敵で誰が味方なのか色々とややこしい面もあるが、今後の展開が予想出来ないだけに楽しみが募る。2018/12/02
じゅんぢ
17
同じ事件なのに語り手によって印象がかわって面白い。違う視点では、ちゃらちゃらしているイメージの龍造寺だが、いがいと一本、すじの通った人物で頼もしく感じた。2017/10/18
ちる
14
やっと一段落した。というか、ここまでが一話なのかな? 長かったなぁ。今回の視点は龍造寺さん。なので、結構軽い文体となりました。ここまで、同じ出来事を違うキャラの視点で描いたものなので、話が進まないというのも仕方ないのかな。しかし、それぞれのキャラが個性的なのでなかなかに楽しめた。やっぱり蠱猫はカッコいい上に可愛いなぁ。ストーリーはまだ広がりそうなので、次回からどうなるのか、それもまた楽しみです。2013/12/31
さこ@灯れ松明の火
6
漸く第一部完、と言ったところか。巻やページ毎に視点が変わって同じ場面、が多いからやはりゆるり進行だけど、色んな発見があって面白い。今回は龍さんを軸として視点が動いていた。大生部の態度がいちいち格好良い気がするのは気のせいか。そして時さんがやはり良いポジション継続。色んな事がわかってきたけど物語はまだまだこれからですね2010/05/19
せいや
5
★★★☆☆ キャラクターと世界観は好きなんだけど、構成がどうもなぁ。前半を読んでいる間は、話を進める気があるのかと疑ってしまった。せめてここまでで2冊にならなかったのだろうか。なんて文句をつけつつ、続きは気になるから読む。もっと面白くなるかな?2013/01/17