出版社内容情報
我孫子 武丸[アビコ タケマル]
著・文・その他
内容説明
建物の内部にある中庭が渡り廊下で結ばれた、通称“8の字屋敷”で起きたボウガンによる連続殺人。最初の犠牲者は鍵を掛け人が寝ていた部屋から撃たれ、二人目は密室のドアの内側に磔に。速水警部補が推理マニアの弟、妹とともにその難解な謎に挑戦する、デビュー作にして傑作の誉れ高い長編ミステリー。
著者等紹介
我孫子武丸[アビコタケマル]
1962年兵庫県西宮市生まれ。京都大学文学部哲学科中退。’89年講談社ノベルス『8の殺人』で鮮烈デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
218
はじめましてなのか我孫子さん。その昔『かまいたちの夜』シリーズでお世話になって以来です。かまいたちの夜は、ゲームのシナリオですからね。軽いタッチの作風に仕立てて居るのであって、本来は聢とした感じの文体であろうと、なんとなしに推察しておりました。代表作を『殺戮にいたる病』と聞き及んでおります故。しかし、かまいたちシリーズを彷彿とする文体。いや、それ以上にいちいち冗句を挟み。そんな使命を負って居るのでしょうか?サービス精神が凄いっぽい。描いていた武丸像が、すっかり変わりましたよ。( ¨̮ )。2022/02/15
🐾Yoko Omoto🐾
131
再読。我孫子氏のデビュー作で速水3兄弟シリーズ第一弾。ユーモア+本格推理といった趣のほどよいドタバタ感と易しめのトリックは、サラッと読めてミステリ入門として良い一冊かも。ただ個人的には慎二の密室講義と謎解きシーンの鼻につくセリフ回し、やたら真相を引っ張る展開に少々げんなり(苦笑)真犯人への流れは良かったが今読むと動機がショボすぎる気が(笑)逆に恭三(脳内イメージ完全に佐竹雅昭さん)と木下はいい味出していてお約束的な展開も面白かった。で、巻末の島荘さんの「本格ミステリー宣言」が一番印象深かったりする(笑)2014/06/25
ちーたん
101
★★★☆☆我孫子先生のデビュー作であり、速水三兄弟の3部作第一弾。通称『8の字屋敷』で起こったボウガン殺人事件。兄で刑事である恭三は被害者の娘に恋をし、弟の慎二と妹の一郎、部下の木下と真犯人探しを始める!◆『殺戮にいたる病』でのエログロどんでんなイメージがガラリと変わるデビュー作。でも解説を読むとむしろ我孫子先生は根っからのギャグメイカーって評されてますwいろんな作品が注釈にて盛り込まれてるのでそこはあえて飛ばしました。キャラクターや会話文が笑いを誘うユーモアミステリ!ただこのオチは好み分かれそう?!2021/02/24
セウテス
68
我孫子武丸氏のデビュー作品で、速水三兄弟シリーズの一作目です。上から見ると8の字なった屋敷で殺人事件が起こります。速水兄弟長男は警視庁捜査一課の警部補として捜査を開始します。この作品は本格の形をとったユーモアミステリーで、身内の中に殺人犯が生活している状況下にも関わらず、とてもウィットに富んだ軽い会話に、思わず微笑んでしまいます。処どころに有名なミステリーの小話も入っていて、知識にも息抜きにもなりますがネタバレに注意が必要です。トリックもライトで、ある程度は自力で解き明かす事が出来る嬉しさも在る作品です。2014/10/02
達ちゃん
41
我孫子さん初読です。久しぶりの本格ものでしたが、ユーモアもたっぷりで好みの感じ。ワクワクしながら読めてすごく楽しかったです。木下刑事頑張れ!2019/08/26