講談社文庫<br> 食いものの恨み

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講談社文庫
食いものの恨み

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  • サイズ 文庫判/ページ数 263p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062758666
  • NDC分類 596.04
  • Cコード C0195

内容説明

内臓も余すところなく使い切ってアンコウのドブ汁をこしらえ、書庫を沖縄の墓室に見立てて泡盛を育て、最高級奈良漬を食べ終えた床でパパイヤを漬ける。名古屋の味噌蔵から韓国、インド、屋久島、厳寒の東北まで足を運び、中国のエピキュリアンのように、あらゆる食を味わい尽くす。痛快グルマン・エッセイ。

目次

痛快グルメ日誌 食いものの恨み
舌楽園食単
南方の舌
魚食回遊
雪見逍遙
農耕、狩猟採集への憧れ あとがきにかえて

著者等紹介

島田雅彦[シマダマサヒコ]
1961年東京生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒。’83年『優しいサヨクのための嬉遊曲』を発表し、注目を集める。’84年『夢遊王国のための音楽』で第6回野間文芸新人賞、2006年『退廃姉妹』で第17回伊藤整文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syaori

60
「食わずに死ぬより、食って死んだ方がまし」という作者が自身の「食の冒険」を語るエッセイ集。上海蟹やフカヒレから「胃袋が気の毒」になる学食のかけそばまで、長広舌を振るいながら食べまくります。様々な料理が登場しますが、キャビアを食べ過ぎて黒いゲロを吐いた、「好きでもないのに焼きそばを食べてしまう自分が歯痒い」などという食いものへの恨みもあけすけに述べられていて、洒落たグルメ本とは一線を画す仕様になっているのが特徴です。そんな食に対する愛と恨みと、よどみなく流れる作者の文章がクセになる、珍味のような一冊でした。2021/12/27

michu

6
後半に入るにつれ唾液が溢れてくる。地方で新鮮な素材を素朴な手法で楽しむ旅。贅沢だなぁ…都会のいい店のリポートより、とても美味しそうにうつる。作家とか芸能人、羨ましいと感じるのはこういったグルメリポートの旅ができるところ。海の幸が特に魅力的。いいなぁ…2015/02/16

きゅー

4
一から十まで食い物の話。著者は40歳前後で脂が乗っている時期でもあり、様々な誘いを受けて美味を堪能していたようだ。アンコウ鍋、キャビア、パスタ、寿司、天ぷら、ホルモン、上海蟹、沖縄料理各種などなど。しかしたんに食を味わうだけではなく、本書に結実するようにその体験が精細に言語化されているのはさすがの一言。諧謔の毒は強めで「名古屋のモーニングセットに比べたら、マクドナルドのヴァリューセットなど、店員の笑顔と同様薄ら寒いだけだ」など書きたいように書いている。それが彼の持ち味なのだろう。2025/02/14

gojimoto

3
毒舌食べ物エッセイ集。という感じですが、 とれもみんなおいしそうに書かれています。 こういう文章を読むのは楽しいです。2015/02/28

Duffer

1
以前休日朝のラジオで島田さんの身近な食べ物トークをやっていた。氏のウィットに富む語り口がそのまま文章になっており、食のエッセイ分野で僕のベスト5入り。2015/10/08

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