内容説明
11歳で義父から受けた性的虐待。崩壊寸前の家庭から逃げるように結婚した相手からの激しい暴力。長年にわたるドメスティック・バイオレンスを、著者はどう乗り越え、自らの尊厳にめざめたのか。DV防止法施行後も止むことのない家庭内暴力。「弱者いじめ」に立ち向かう心と術を説く感動のノンフィクション。
目次
第1章 流浪の親子(底辺からの出発;支えあう子どもたち ほか)
第2章 「愛」という名の暴力(別れぬ理由;結婚という名の逃避 ほか)
第3章 再起への道(夫からの逃避;見えざる手 ほか)
第4章 幸せへの扉(悲しきキャリアウーマン;まぶしすぎる人たち ほか)
第5章 社会の中の暴力(出版の誘い;友人の涙 ほか)
著者等紹介
藤木美奈子[フジキミナコ]
大阪市生まれ。大阪市立大学大学院創造都市研究科にて社会的に排除された人々の更正プログラムを研究中。女子刑務所看守、会社設立参画等を経て、現在はNPO法人「WANA関西」代表として、社会的弱者の経済的自立を支援する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぱ・せり
3
残酷な、厳しい内容だった。朝起きて、自分が生きていることにうんざりする絶望感は共感できる。抱えてきた苦しみは、全く別物だけれど。著者の「試練は、ただやってくる不運ではなく、何かを伝えるためにやってくる。すなわち、すべては意味のあること」の言葉は深い。そして「人はいつからでも、どこからでも変わることができる。本気で人生を変えようと決心しさえすれば、風景は一変する。道とは、その人の考えひとつで、面白いように開けるものだ」という言葉は希望だ。もしも、身近で虐待の片鱗を見かけることがあったら、手を差し伸べたいと思2013/07/12
くま
2
すごく過酷な状況のなか生きてきた人なんだなとおどろいた。昔の傷はなかなか消えないけれど、そこに甘んじず、正面から向き合う覚悟を決めたところから人生が好転しはじめてよかった。DVについては、その現状を知らなかったから、読んでいてただただ苦しかった。2013/01/21
生ける屍 reading_dead
1
父親から性的虐待を、夫からDVを受けた著者が立ち直っていく実話。 女性にぜひとも読んでほしい本です。 俺は男ですが、男目線から読んでも、とても勇気付けられました。2013/10/26
hino
0
こんな人ってほんとにいるんだって感じです…。2011/11/24