出版社内容情報
今度のシゲマツは、カンドウ≦カンノウ。(入試には出ません。)
夫のゆがんだ情欲を描く「夫婦の官能小説」
《ごめんね、ごめんね……。妻をいままで辱めなかったことを詫びたのでした》。直木賞作家による匿名の官能小説として大反響を呼んだ表題作のほか、夫のゆがんだ情欲を描いた全6編。「家族と夫婦の物語を書き続けたいから」こそ書いた、著者初の“超インモラルな”性愛小説集が今、その禁断の扉を開く!
重松 清[シゲマツ キヨシ]
著・文・その他
内容説明
『ごめんね、ごめんね…。妻をいままで辱めなかったことを詫びたのでした』。直木賞作家による匿名の官能小説として大反響を呼んだ表題作のほか、夫のゆがんだ情欲を描いた全6編。「家族と夫婦の物語を書き続けたいから」こそ書いた、著者初の“超インモラルな”性愛小説集が今、その禁断の扉を開く。
著者等紹介
重松清[シゲマツキヨシ]
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒。出版社勤務を経て、執筆活動に入る。1999年『ナイフ』で第14回坪田譲治文学賞、『エイジ』で第12回山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で第124回直木賞受賞。話題作を次々発表するかたわら、ライターとしても、ルポルタージュやインタビューを手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
389
6つの作品からなる連作短編集。これらは官能小説と捉えられることが多いようだが、そうではないだろう。もっとも、性愛を真っ向から取り上げており、重松作品にしては異例の部類だ。しかも、ちょっとアブノーマルなのだ。いずれの作品も二人の関係は夫婦なので、愛が前提になってはいるのだろうが、これらは徹底して男性からの視点である。したがって、女性が性の対象物と見なされる傾向にあることは否めない。最初の2作などは、これまでは清楚な妻が突然に…などというシチュエーションは、まるで3流のポルノグラフィーみたいだ。また、⇒2018/06/13
じいじ
116
孫の国語の教科書にも登場する、あの重松清が書いたのか?、と一瞬疑った。だが、間違いないだろう、親しみのある解りやすい文体は彼のものだ。内容的にはかなりエロい仕上がり、性描写も鋭いです。しかし、持ち味のユーモアセンスに富んでいて面白い。私は好きですね、この重松清の官能小説。氏には申し訳ないが、重い小説を読んで疲れた頭の癒しには恰好な一冊だと思います。読了後、タイトルに魅かれて妻に「この本どうだい?」と勧めようかと思いましたが、さすがにこれはダメですね。(笑)。ひと味ふた味違った官能小説で面白いです。2016/12/11
舟江
106
初めて読む作家。内容は官能小説の短編集。数々の文学賞を獲得している重松清が、何でこの本を書かなければならなかったのか、しかも40代前半で。この手の本は、読む方も恥ずかしいが、書き手はもっと恥ずかしいと思う。しかし「饗宴」を読んで、ホッとした。遊び心をわきまえている。この遊びが無ければ単なるエロ作家である。それにしても一寸若過ぎる官能作家デビューであった。2015/06/17
at-sushi@進め進め魂ごと
104
著者の、時に暑苦しさを覚えるような文体で官能小説を書くと、やはりこういう直截的な描写になるのね。 ひたすら妻を虐めぬき悦ばせる夫たち、見習わねば!って、爽やかな日曜の朝から何書いてんだ俺w しかし、直木賞作家でもあり、女性や若い子にもファンを持つ押しも押されぬ大御所が、同名義でコレを世に出すのもチャレンジングなら、コレを開架コーナーに置く我が市立図書館もチャレンジャーであるw 【※以下重要なネタバレ】 クララが勃った! 2017/07/09
あすなろ
92
夜な夜な読書本として。うーむ、これがあの重松氏⁈という作品集。そして、一番実は興味惹かれたのは、ラストの文庫版のためのあとがきかな。横山やすしさんがお好きで、自らの中に潜むやすし師匠が、重松の正味見せたらんかい、とばかりに己を唆し、自ら官能小説と銘打ち本作品を上梓したとのこと。ま、確かにその通りの作品群である。2022/06/12
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