内容説明
発明家はとんでもない女好き/子供ができない若夫婦と極上の妾/旅芸人の美少年と娘の恋/若後家と陰間と和尚の三人遊び/尼が恋しく嫁とできない若旦那/心中を仕損じた妖しい遊女/側室の欲望を満たす男女交接図/強盗強姦を重ねる悪漢坊主/昔の男は色気ある僧侶となり/9人の作家が競う珠玉の艶事集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サキ
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藤原緋沙子さん「結葉」が素晴らしい。性描写がここまで少ないのに、性描写の多い他作品よりもダントツでエロチック。ほんの僅かな接触だからこそ、匂い立つようなエロスがある。ああ、こんなに感動しているのに、なんて陳腐なレビューしかできないんだろう私は。この作者さんに出会えてよかった!と思える、繰り返し読みたい作品だった。佐江衆一さん「木更津余話」も江戸情緒たっぷりで、情景が目に浮かんでくる印象深い作品。個性豊かな、それぞれの作者さんらしいカラーが出ているものばかりで、アンソロジーとしても秀逸。2016/04/01