内容説明
差出人不明の封筒が、小説家ホーギーのもとに届く。なかに入っていたのは、小説の第1章と礼儀正しい添え状だった。書き手の才能に驚いたホーギーは、翌朝、さらに驚くべき事実を知ることになる。小説に書かれていたとおりの殺人事件が起きたのだ。警察が捜査に躍起になるなか、二番目の犠牲者が発見される。
著者等紹介
ハンドラー,デイヴィッド[ハンドラー,デイヴィッド][Handler,David]
1952年ロサンゼルス生まれ。カリフォルニア大学サンタバーバラ校を卒業。元売れっ子作家のゴーストライター“ホーギー”と愛犬ルルを主人公にした『フィッツジェラルドをめざした男』でMWA賞を受賞。ドラマ作家としても、数度エミー賞に輝いている
北沢あかね[キタザワアカネ]
神奈川県生まれ。早稲田大学文学部卒業。映画字幕翻訳を経て翻訳家に
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
43
華々しくデビューしたもののその後は全く売れずゴーストライターとなったホーギーのもとに小説が届いた翌日、小説の内容と酷似した殺人事件が起きる。送り主は犯人なのか、なぜホーギーに意味深な小説を送ってくるのか。送られてきた小説と、ホーギーの日常生活と若かりし頃の回想が交互に描かれていく。ホーギーの答え。現実から逃げ出し輝いていた過去に戻りたいという切なる思い。だがそれは、どこまでも身勝手なものでしかない この作品、シリーズものの8作目で、前の作品との絡みも結構あるらしいのだが、読んでいなくても支障なく読めた。2025/07/23
ソラ
6
内容(「BOOK」データベースより) 差出人不明の封筒が、小説家ホーギーのもとに届く。なかに入っていたのは、小説の第1章と礼儀正しい添え状だった。書き手の才能に驚いたホーギーは、翌朝、さらに驚くべき事実を知ることになる。小説に書かれていたとおりの殺人事件が起きたのだ。警察が捜査に躍起になるなか、二番目の犠牲者が発見される。 2009/06/12
Satoshi
5
ニューヨークを舞台とし、元ベストセラー作家であるホーギーが主人公となる作品。シリーズものらしい。全編を通じて格好のよい台詞回しが繰り広げられ、それだけでも楽しい。犯人は3/4くらい読んだら何となく想像つき、ミステリーとしてはイマイチだが、魅力のある登場人物のウィットに富んだ会話が本作品の魅力であると思う。しかしながら、折角のお洒落な本作だが、邦題が「殺人小説家」ではそれも台無しになる。実に残念だ。2016/07/10
huyukiitoichi
4
あらすじがどうでもよくなるぐらいどれもディティールがたのしい。優れた会話は、一往復だと「いいね」で終わる。二往復で「これはちょっと凄いな」となって、三往復、四往復になると言葉にしがたい快感になる。二倍、三倍と快感が増えていくんじゃなく、階乗で増えていくのだ。会話と、その人間を表現する仕草、動作、どこをとりあげてもぞくぞくするような完成度。ハンドラーは素晴らしい。2013/09/09
ソラ
2
【再読】2021/05/04