内容説明
女人力車夫・夢尾の周囲で異様な事件が頻発した。乗客が隠し持っていた石で車夫が殴りつけられるのだ。夢尾は仲間と犯人を追ったが、女装の怪人が登場したり、秘密写真が発覚するなど、謎は深まるばかり。そこに時の権力者の影が忍び寄って―。憲法発布に賑わう明治の東京を舞台にした人情ミステリー。
著者等紹介
出久根達郎[デクネタツロウ]
1944年、茨城県生まれ。中学卒業後、東京・月島の古書店に勤め、’73年から杉並区で古書店を営む(現在は目録販売のみ)。’92年『本のお口よごしですが』で講談社エッセイ賞、’93年『佃島ふたり書房』で直木賞を受賞する。エッセイのほか時代小説の著作も多く、『おんな飛脚人』はNHK金曜時代劇「人情とどけます」の原作となる
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