内容説明
欧州全土が政情不安に覆われていた十九世紀末。戦争回避のための各国首脳会議を二週間後に控えたオーストリアで、“犯罪界のナポレオン”モリアーティ教授と名探偵シャーロック・ホームズが邂逅した。宿命の好敵手二人は、だが、ある共通の目的のため協力いあうことに?全シャーロキアン必読の長編推理活劇。
著者等紹介
クーランド,マイケル[クーランド,マイケル][Kurland,Michael]
1938年米国ニューヨーク生まれ。多様な分野のノンフィクション作品を発表する一方で、小説を書き続ける。モリアーティ教授を主人公にした作品で注目を集め、二度MWA賞候補となる。現在はカリフォルニア州ペタルーマ在住
吉川正子[ヨシカワマサコ]
1945年佐賀県生まれ。東京外国語大学ポルトガル語学科卒業
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感想・レビュー
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みくに
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ホームズものというジャンルがあるのを初めて知りました。良くも悪くもハリウッド映画みたいだったなあ…2014/09/24
つける
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モリアーティ教授が主人公のパスティーシュということで購入。 惜しむらくは絶版ということか……。 何故か第3作目のみ翻訳されているシリーズ。 ホームズがちょっと抜けてるように書かれているかもしれないので注意。 しかし、教授と探偵が二人で一緒に捜査するシーンは面白かった。 展開はかなりゆっくりだが、そのぶん終盤のスピードがものすごいことになっている。
punto
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追記。2006/04/21
ぽま
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犯罪界のナポレオンこと、モリアーティ教授が主人公のパスティーシュ。…とは言いつつ、この作品では、教授は別段悪の親玉、というわけではない。むしろ、それはひとえに「強迫観念に駆られたホームズの戯言」と言うスタンス。しかし、冒頭でいきなりベイカー街に教授が訪ねてきたり、ホームズと教授が皮肉の舌戦を繰り広げたりするさまは、なんだかとても愉快(笑) ただ、正典で感じるモリアーティ教授のアクの強さは抜けてしまっているため、中途半端さは否めない。シリーズなのに翻訳が一冊しか出ていないのも、その辺りに訳がありそう。2011/12/21