内容説明
祇園祭の夜、鴨川べりの納涼床で花火見物中の製薬会社役員が消えた。彼のグラスからは青酸反応が出たが、死体は発見されず、目撃者もなかった。その会社はインサイダー取引の疑いで検察にマークされており、消えた役員は一人で、社長の方針に徹底抗戦していた。赤かぶ検事は、死体なき“殺人法廷”に挑むが。
著者等紹介
和久峻三[ワクシュンゾウ]
1930年大阪府生まれ。京大法学部卒。中日新聞記者を経て、1966年、司法試験に合格、1969年から京都に法律事務所を開設。1972年『仮面法廷』で第18回江戸川乱歩賞を受賞し作家活動に入る。1989年『雨月荘殺人事件』で第42回日本推理作家協会賞を受賞、法廷ミステリーの第一人者として不動の地位を確立する。特に「赤かぶ検事シリーズ」「告発弁護士・猪狩文助シリーズ」は多くの読者の絶賛を博している
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