内容説明
維新の夜明け前、陰惨なテロルに命をかけた男たちがいた。粛清、暗殺を繰り返し、その名を馳せた新撰組。「人斬り」と呼ばれ、人々から畏れられた岡田以蔵や田中新兵衛、河上彦斎…。一体、彼らを衝き動かした“信念”とは何だったのか?実力派作家たちが核心に迫るアンソロジー。
目次
第1部 幕末四人のテロリスト(殺人鬼岡田以蔵の最期(南条範夫)
田中新兵衛の人斬り人生(滝口康彦)
新撰組が恐れた示現流、中村半次郎(利根川裕) ほか)
第2部 テロリスト集団新撰組(芹沢鴨の最期、雨夜の惨劇(新宮正春)
池田屋、祇園祭り宵宮に舞う血刃(早乙女貢)
新撰組最後の暗殺劇!油小路の血闘(安西篤子) ほか)
第3部 幕末維新テロ事件(井伊直弼、桜田門外に倒れる(安西篤子)
麻布一ノ橋の無念、清河八郎(今川徳三)
天誅に散る慶喜の懐刀、原市之進(高野澄) ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
UMA
3
幕末期に京で天誅を繰り返した所謂「四大人斬り」や新選組だけでなく、桜田門外の変や大久保暗殺まで幅広く、テキストも史実寄り小説・創作寄り小説・考察っぽいものと様々。猿ヶ辻の変目当てで買ったけど四大人斬りの話はどれも好き。2012/04/20
まる
1
幕末に人斬りとして名を馳せた面々や新撰組、幕末から明治初期にかけての暗殺事件に関する短編集。複数の作家によるオムニバス形式であるため、一つの事件について異なる考察があったりするのも面白い。一つ一つの話が短いためどっぷりと掘り下げられてはいないが、軽めの入門編として読みやすい本だと思う。2012/10/05
目黒
0
幕末のことを学びたくて手に取った本。人斬りと名の付いた志士達や新撰組、桜田門外の変など、混迷を極めた歴史の中で上に立てるような立場には恵まれず、それでもそれぞれが国を良くしたいと信念を持ってその命を使った歴史をちきんと歴史資料を元に検証する項目があったり、歴史小説もかくやと思わせるような外連味のある文体で描写したりという、やや方向性にバラつきを感じるアンソロジー本でした。個人的に新撰組に関しては子母澤寛の小説は鵜呑みにしてはいけないと学べたのは良かったかな(笑)2024/03/07
あーさー
0
幕末の時代、テロ(殺人)に命を懸けた者たちにスポットライトを当てた作品。アンソロジーとなっており、ひとつひとつの文章量が丁度いいです。2021/12/30
トントン
0
三谷幸喜脚本の新選組を思い出した2020/06/07
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- 和書
- 市場リスク暴落は必然か