出版社内容情報
高橋克彦氏激賞!
これは奇跡的傑作である。
犯罪被害者の深き闇を描く衝撃のミステリー
吉川英治文学新人賞受賞作
父と母、幼い2人の弟の遺体は顔を砕かれていた。秋葉家を襲った一家惨殺事件。修学旅行でひとり生き残った奏子は、癒しがたい傷を負ったまま大学生に成長する。父に恨みを抱きハンマーを振るった加害者にも同じ年の娘がいたことを知る。正体を隠し、奏子は彼女に会うが!?
吉川英治文学新人賞受賞の衝撃作。
野沢 尚[ノザワ ヒサシ]
著・文・その他
内容説明
父と母、幼い二人の弟の遺体は顔を砕かれていた。秋葉家を襲った一家惨殺事件。修学旅行でひとり生き残った奏子は、癒しがたい傷を負ったまま大学生に成長する。父に恨みを抱きハンマーを振るった加害者にも同じ年の娘がいたことを知る。正体を隠し、奏子は彼女に会うが!?吉川英治文学新人賞受賞の衝撃作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
181
第一章で両親と2人の弟を亡くした長女。第二章で、妻を亡くし保証人になって借金の肩代わりをさせられた男。登場のさせかたが劇的。吉川英治文学新人賞。著者は名古屋出身。映画学科卒業。物語が映画のように劇的だったり、長女が映画の調査の仕事をしたりと身近な話題をうまく利用している。解説:高橋克彦。賞を推したときと解説で読み方が変わったことを率直に表現していて好感が持てる。2013/11/25
イアン
141
★★★★★★★☆☆☆2005年に映画化された野沢尚の長編。家族4人を惨殺され唯一生き残った中学生の奏子は、死刑囚となった犯人に同い年の娘・未歩がいることを知り、身元を隠して接触を図るが…。一家惨殺というセンセーショナルな題材を、しかし著者は「復讐心から始まる心理サスペンス」として着地させている。対極の立場にありながら共に罪悪感に苛まれる奏子と未歩。その心理描写は見事だが、一方でミステリの核心部分でもある「空白の30秒間」が宙に浮いてしまった。ここが綺麗に回収されていれば「奇跡的傑作」という評価もあり得た。2024/10/14
サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥
115
父と母、そして二人の弟までもが無残な姿に。一家を襲った惨殺事件。奇跡的にひとり生き残った奏子は、大きな傷を負ったまま成長する・・・。難しい問題ですね、父に恨みを抱きハンマーを振るった加害者にも同じ年の娘がいたことを知る。しかも、殺人事件の背景を知ると自分の父親の醜い姿を知ることになる。耐えられないなあ。★★★★
ミッフー
110
面白い❗️多少荒削り的と感じるも、そこは新人デビュー作、大目に見てあげま・・・な、何⁉️作家野沢さんって44歳故人、自らを殺めたって💦超力作だけに勿体ないよ😢前半は一家4人ハンマーで顔と頭を撲殺、犯人は心身喪失なのか、それとも死刑恐れた演出なのか❓展開がスピード感あり読む手が止まりません👍後半は一転被害者娘の深層心理に向き合うスローな展開✌️加害者娘と意図して出会い、自分の今までの苦しみを味合わせようとDV彼氏を殺めるよう唆かすも…ダメダメ、ここはレビューの場であり、あらすじ紹介の場ではないよね😅2020/02/14
てつ
85
ずっしりと重みのある衝撃作。被害者/加害者、そしてその遺族。両面からの心理描写。性善と性悪、心の葛藤。苦しいぐらいのパワーを感じる。ぐいぐいと引き込まれてしまい、どうなるのか予断を許さない前半部分。場面転換の勢いは過去に例がないぐらいすごい。かと思えば、スピードと衝撃性を弱め、その分、読者にも考えさせようとする後半と帰結点。もはや感服。やられた感で感想を書くのにも心の整理が必要。とても犯罪家族の心理などは想像できないが、主人公2人の幸せを願わずにはいられない。忘れられない1作になりそう。2014/08/31
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