内容説明
現地協力者にして美人キャリアウーマンのスーザンを道連れに、ブレナーはヴェトナムを“田舎のほう”へ向かう。移動手段を断たれ、警察に追われる苛酷な旅路に蘇る、凄惨な戦場の記憶。果てにたどりついた、米軍中尉殺しの驚愕の真相とは…。これぞストーリーテラーの本領、巨匠デミルが贈る渾身の巨編。
著者等紹介
デミル,ネルソン[デミル,ネルソン][DeMille,Nelson]
1943年ニューヨーク生まれ。1985年ヴェトナム戦争をテーマにした軍事法廷小説『誓約』で注目を浴びる。その後、話題作を次々に発表。特に陸軍犯罪捜査部ポール・ブレナー准尉が女性大尉殺人事件を追う『将軍の娘』は大ベストセラーになる。アメリカを代表するミステリー&エンタテインメント作家のひとり
白石朗[シライシロウ]
1959年東京都生まれ。早稲田大学文学部卒業
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わたなべよしお
16
ふむふむ。やっぱり何度、読んでもネルソン・デミルはいいね。ポール・ブレナーの続編、出してくれないかなぁ。最近、デミルの本の翻訳もないし。2020/01/04
Tetchy
5
『誓約』でヴェトナム戦争の過ちを大胆に描いたデミルはこの作品を以ってヴェトナム戦争に対して総決算をつけたのだ。だからミステリというよりも回想録というのがこの小説を評するに当たり最適だろう。もちろん冒頭のブレナーをそのままデミルに置き換えれるのは云わずもがなだ。そして恐らくブレナーは二度とデミル作品には登場しないだろう。それが作者の、アメリカの良心だからだ。旅は目的そのものよりも過程が大事、最後にデミルはブレナーの口からそう述べさせる。まさにこの小説の内容そのものを云い表している。2009/09/09
mayumi
3
どう決着するのかと思いながら読み進んだが、今はその後どうなったのか、気になってしょうがない。本を渡された時にはあまりの厚さにどうしようかと(笑)。それでもまたいつか、読み返したい。2011/06/21
十六夜亭
1
主人公は軽口と皮肉たっぷりの正義漢。そのパートナーの女性も彼と対等に渡り合う。このあたり、いかにもデミルらしい。こうした表面だけをなぞれば軽妙なミステリー。しかし、それほど軽い小説ではない。本書を書くということは、著者にとって巡礼の旅のようなものだったのだろう。2024/08/16
ゆきまる
0
長編を読み終わったが、この本のおもしろさが判らない。読んで損をした感じがする。2017/12/13