内容説明
口入れ屋の紹介で御台場普請に雇われた国太郎と百蔵。二人がそこで見たものは、死人続出の怪しい穴掘り作業だった。一体、誰が何の目的で穴を掘らせるのか?不審な男たちが跋扈する中、真相をつきとめようとする国太郎たちの身に数々の危機が。黒船と地震に江条の町が揺れるとき、城内までも揺れだした。
著者等紹介
出久根達郎[デクネタツロウ]
1944年茨城県生まれ。中学校卒業後、東京・月島で古書店に勤務。1973年から杉並区で古書店を営む。1992年『本のお口よごしですが』で講談社エッセイ賞を、1993年『佃島ふたり書房』で直木賞を受賞
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感想・レビュー
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Toshi
5
最後よく分かんなかった。江戸城の抜け穴を巡っての時代推理小説。歴史的事実を背景としての物語構成は流石、でも小説としては今一だと思いました。2017/10/15
東森久利斗
2
厚生省認定? パンデミック & ホラー。楳図かずおも真っ青、赤虫(ツツガムシ)とツツガムシ病の恐怖。身の毛もよだつ、読む前に見なくてよかった赤虫/ツツガムシのショッキングな姿。ダニの一種ツツガムシによって媒介、”つつが虫病リケッチア”を起因菌とするリケッチア症、風土病、感染症法の4類感染症に指定(日本脳炎、狂犬病、マラリア、etc)、肌に吸着、発疹、全身の倦怠感、食欲不振、強い頭痛に見舞われ38-40度の高熱が続き、死に至ることもある。古くから蔓延していたとは、驚き。江戸の街を守ってくれてありがとう。2025/05/28