内容説明
大阪万博で大行列し、よど号ハイジャックに腰を抜かし、浅間山荘事件に釘付けになってしまった’70年代。ホットパンツ、ジーンズ、スプーン曲げ、長嶋引退、ピンク・レディー…。どこか浮ついていて、でもエネルギッシュ&サイケだった時代を、著者自身の青春とクロスオーバーさせて回想する面白エッセイ。
目次
万博とよど号ハイジャックで始まった
三島由起夫の割腹自殺に大ショック
ビューティフルじゃなかった我が就職
アングラからニュー・ライフスタイルへ
ホットパンツなんかはやらなかった
常識ってヤツとおさらばした時に
のんびりゆこうよオレたちは
ジーンズとジーパンとの大きな違い
浅間山荘事件と田中角栄のしたこと
自然志向と質素革命で「木綿と木」〔ほか〕
著者等紹介
清水義範[シミズヨシノリ]
1947年名古屋市生まれ。愛知教育大学国語科卒。1981年『昭和御前試合』で文壇デビュー。1986年『蕎麦ときしめん』でパスティーシュのジャンルを確立。1988年『国語入試問題必勝法』により吉川英治文学新人賞
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感想・レビュー
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かしまさ
2
作品と作家は切り離して考えるべき、と思っている自分が、久しぶりにその人となりに興味を持った数少ない作家の自伝。80年代の終わり頃に生まれた自分はこういう記録でしか70年代以前を体験できない訳で、そういう意味でも楽しめた。時々エッセイに登場する奥さんが清水さんに負けず劣らず博識で、どこで見つけたんだろ、って思ったらそういうことだったのか。2015/09/25
eijit
0
これまで自伝のような小説はあったので、上京して物書きになるまでの経緯は何となく知っていた。仕事のため、興味のなかったファッションについて詳しくなるくだりなど、妙に詳しいんだけど醒めた感じで面白い。2015/04/24
bunca
0
七三分けイメージの清水さんが、若い頃長髪だったというのを想像すると笑いがこみ上げてきます。この時代を若いころに過ごしてきた人の70年代史は一般的なものと相違点もあり生々しさにあふれていました。いろんなタレント本のゴーストライターをやっていた話が興味深く、実際に本を読んでみたくなりました。奥様との馴れ初めなんかも出てきて面白かったです。2011/02/17