内容説明
戦時下の旧制中学校で発生した配属将校射殺事件。真相を追う男子生徒の活躍と、将校の美しき未亡人への淡くせつない恋を感動的に描く―『透明な季節』。三陸の海岸で発見された双生児の変死体。地道な捜査を続ける刑事を待っていたのは閉鎖された村社会と古代伝承のあやしい世界だった―『時をきざむ潮』。
著者等紹介
梶龍雄[カジタツオ]
1928年岐阜県生まれ。慶応義塾大学文学部英文科卒。出版社勤務を経て文筆活動に。’52年に短編「白い路」でミステリー界へデビュー、児童文学の創作、海外ミステリーの翻訳などにも携わり、’77年『透明な季節』で第23回江戸川乱歩賞を受賞。その後、『海を見ないで陸を見よう』、『リア王密室に死す』、『殺人者は長く眠る』等を発表、’90年8月逝去。享年61
藤本泉[フジモトセン]
1923年東京生まれ。日本大学国文科卒。「文芸首都」、「現象」等同人誌への参加を経て、’66年に王朝スタイルの小説「媼繁盛記」で小説現代新人賞を受賞。以後、『東京ゲリラ戦線』、『地図にない谷』等の作品を発表、’77年『時をきざむ潮』で第23回江戸川乱歩賞を受賞する
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