内容説明
播磨の田舎大名の家臣にすぎなかった男、黒田官兵衛。天下布武をめざす織田信長の下に伺候した彼は、二人の類まれな大名に出会う。一人は誇り高き武人・荒木村重、もう一人は才気あふれる苦労人・羽柴秀吉。官兵衛はみずからの運命を切り拓くべく、秀吉のためにその脳髄を絞りつくす…。
著者等紹介
岳宏一郎[タケコウイチロウ]
1938年宮城県生まれ。早稲田大学文学部卒。TVドラマ、舞台の脚本家、雑誌のフリーライターとして活躍。『群雲、関ヶ原へ』(新潮社)で作家デビュー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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アイゼナハ@灯れ松明の火
17
『群雲、関ケ原へ』の作者さんが描く黒田官兵衛の物語。上巻は官兵衛が信長への使者として岐阜を訪れるところから始まり、播州三木城開城の辺りまで。久々に信長の殺戮者としての姿にスポットを当てた話を読んだかなとの印象です。2010/09/08
ホームズ
2
ちょっと浅いかな(--;)2000/09/14
うたまる
1
「この舌先三寸で四ヶ国を盗ってやる」……豊臣秀吉の軍師として名高い黒田官兵衛の一代記。司馬遼の『播磨灘物語』と比較すると、物語のテンポが良い点と官兵衛の造形が脂っこい点が気に入った。面白いのは、この謀略好きの男が交渉事において最も留意したのが誠意であったこと。命がかかった場面ほど、詭弁やヨイショは相手に不信を与えてしまう。だから、誠意こそを説得の最高の武器としたのは卓見だろう。これが智謀なのか人柄なのかは分からない。真摯なる裏切りの勧め。なんとも人を食った、また矛盾したようなコミュニケーション上の真理。2018/03/21
Yuma Usui
1
どちらかというと、主人公(黒田官兵衛)よりは荒木村重と織田信長が印象に残った。信長の残酷さと村重の野心が官兵衛にどう影響を与えるのか、下巻が気になる内容。2016/10/29
よっ!
1
安土での信長との会見から三木城落城まで。○貫文(○億円)という筆者の注記は、そんな簡単に換算できるものではないし、どうかと思う。全体的に織田家の概況を述べている感がぬぐえず、いまいち物足りない。ただ織田家臣団の軍団長同士の妬みに言及している所は、当然あったと思われ、新鮮でそれなりにはおもしろい。★★☆☆☆2015/02/18
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